外構工事(エクステリア工事)を行うほとんどの方は、玄関の入り口に門扉を設けます。
門扉を設置することで、外部(道路側)と内部(建物側)の空間を仕切ることができます。
そうすることで、不審者は安易に敷地内に侵入することができなくなり、防犯性を高めることができます。
ただ、門扉は基礎工事をきちんと行わないと、次第に傾き、開閉できなくなってしまいます。
特に、大きな門扉は重量があるため、基礎部分を適切に施工しなければ簡単に傾いてしまいます。
いくら見栄えのある門扉を設けたとしても、傾いて開閉できなくなってしまっては意味がありません。
ただし、基礎を正しく施工していれば、どんなに大きな門扉でも傾くことはありません。
10年以降も見栄えのある外観を保つためには、基礎部分の工事をきちんと行う必要があります。
ここでは、門扉の正しい基礎工事の方法を紹介します。
これを学ぶことで、外構専門業者がどのように手抜き工事を行っているのかを見抜くことができるようになります。
門扉の手抜き工事
門扉は既に出来上がっているものなので、見栄えや値段はあらかじめ決まっています。
そのため、素人の方は「門扉を設ける工事で手抜き工事をされることはない」と思っている方がほとんどです。
しかし、敷地内の土に突き刺すだけで、門扉を設置するのではありません。
地中には基礎部分が埋まっていて、それが門扉を風や外部からの力(押したり寄りかかったりする力)から守り、支えています。
実際に、門扉の修理の大半は「門柱のグラつき」です。
これは、明らかに基礎工事をきちんと行っていないことが原因です。
つまり、「門柱がグラつくということは、基礎部分を手抜き工事している」ということです。
ただ、完成してあなたの手に引き渡しが終わるころには、基礎部分を確認することができません。
それを良いことに、エクステリア業者は基礎で手抜き工事を行っています。
基礎はコンクリートを流し込んで施工するのですが、コンクリートの量を減らして材料費を浮かし、さらには同時に人件費も削減します。
手抜き工事を行った門扉は、自重で年月を重ねるたびに少しずつ傾いていき、結果的に閉まらなくなったり、グラついたりします。
手抜き工事を防止する
基礎工事は、工事中にしか確認できません。
そのため、基礎工事が行われる日程を事前に確認しておき、施工する際はあなたも立ち会うようにしましょう。
このとき、門扉の基礎をどのように施工するのかを尋ねるようにしましょう。
販売されている門扉は、基礎の仕様や規格が決められています。
そのため、そのことを職人さんに聞いてみると良いです。
「この基礎で門扉が傾くことはありませんか?」などと問いかければ、あなたにも分かるように説明してくれるはずです。
ちなみに、基礎工事をきちんと施工された門扉は、本体が壊れない限り再利用できます。
もし、上の図のように基礎工事の手抜きによる傾きで門扉を開閉できなくなった場合は、基礎のみをやり直せば、最小限の出費で作り直すことができます。
なお、「全てを交換した方が良い」というエクステリア業者がいた場合、会社の利益のみを考えていることが多いため、注意が必要です。
ただし、門扉が傾くなどによって本体まで壊れてしまった後では、取り壊し工事と作り直す工事を行わなければいけないため、費用は2倍以上かかります。
まとめ
ここで大切なのは、事前に手抜き工事を防ぎ、エクステリア工事にかかる出費を最小限に抑えることです。
できるだけ現場に顔を出すようにして、職人さんとコミュニケーションを取ることも忘れてはいけません。
いつまでも見栄えのある外観を保つためには、あなたも率先して工事に参加するようにしましょう。