「外構でコンクリートを使用するのはどこ?」
「コンクリートでも温かみのある外構にしたい」
「コンクリートで仕上げるメリット・デメリットは?」
こんなお悩みをお持ちの方へ。
この記事では、「外構でコンクリートを使用するなら」というテーマで解説しています。
- コンクリートを使用するのはどの部分?
- コンクリートを使用するメリット・デメリットは?
- コンクリート仕上げを少しでもおしゃれにするには?
についても解説しています。
これから外構工事を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.外構でコンクリートを使用するのはどこ?
外構においてコンクリートを使用するのは、おもに次の3ヶ所です。
- 駐車場
- 玄関周り・アプローチ
- 庭
それぞれの場所で、コンクリートを使う目的やメリットについて解説します。
1-1.駐車場
駐車場の舗装には、おもにコンクリートが使用されています。
駐車場を舗装していないと、泥や土がはねて車を汚してしまう可能性があります。
また、コンクリートで舗装することで雑草対策にもなるので、草むしりなどお手入れの手間が省けるのもメリットです。
また、駐車場の舗装としてアスファルトが使われることもありますが、コンクリートを使用するのがおすすめです。
アスファルトはコンクリートよりも費用が安いというメリットがありますが、
- 暑い日には高温になりやすく、子どもやペットのいる家庭には不向き
- 高温により車のタイヤ跡が付く可能性がある
- 色や柄を変えられないためデザイン性にかける
といったデメリットもあります。
1-2.玄関周り・アプローチ
玄関周りやアプローチも、コンクリートで舗装するといいでしょう。
アプローチをコンクリートで舗装すれば、家の中に土や泥を持ち込むのを防いでくれます。
また、デザイン性が高いので直線だけでなく曲線のアプローチに仕上げることも可能です。
コンクリート舗装だけではシンプルすぎるため、タイルやレンガを組み合わせて使うとおしゃれな雰囲気も演出できます。
1-3.庭
庭をコンクリート舗装すると、次のようなメリットがあります。
- 雑草が生えなくなるため草むしりなどが不要になる
- 排水溝も同時に作ることで水はけがよくなる
- 自転車や車いすなどが通りやすい
他にも、子どもやペットの遊び場として・庭でDIYをしたいなど、コンクリート舗装しておくと様々な用途で使えて便利です。
2.舗装でコンクリートを使うメリット
外構の舗装にコンクリートを使うメリットは、次の3つです。
- 雑草や害虫対策になる
- 耐久性が高い
- 仕上がりが綺麗に見える
2-1.雑草や害虫対策になる
地面をコンクリートで舗装すれば、雑草や害虫対策になります。
土がむき出しの地面では、雑草が生えたり害虫が湧いたりする可能性が高く、草むしりや害虫対策に別途費用や手間がかかります。
また、雨の日に庭に出ると自分や家の壁が汚れたり、家に泥や砂が入ってしまうリスクもあるでしょう。
庭や敷地内のメンテナンスの手間を省きたい方・ガーデニングなどを行う予定のない方は、地面の舗装をコンクリートで行うのがおすすめです。
2-2.耐久性が高い
コンクリートは、耐久性が高いのもメリットです。
重さに耐えられる素材のため、駐車場の舗装に適しています。
またスロープのようにすれば、車いすの方だけでなく子どもやお年寄りも安心して利用できるでしょう。
さらに経年劣化の進みも遅いため、こまめなメンテナンスも不要なのが嬉しいポイントです。
2-3.仕上がりが綺麗に見える
コンクリートは、仕上がりが綺麗に見えるのもメリットです。
コンクリートは白っぽく明るい仕上がりで、洋風・和風を問わず様々なお家の外観になじみます。
色や柄のついたコンクリートを使えば、デザイン性の高いおしゃれな外構に仕上げることも可能です。
また水はけもよくなるため、外構に使う素材としてはとてもおすすめです。
3.舗装でコンクリートを使うデメリット
上記ではコンクリートのメリットをご紹介しましたが、デメリットについても解説していきます。
- 工事に時間がかかる
- ひび割れができる
- 費用が高くなってしまう
3-1.工事に時間がかかる
コンクリートは固まるのに時間がかかるため、工事の期間が長くなってしまうのがデメリットです。
例えば、一般的なお家の駐車場くらいのスペースだと、コンクリートを流してから完全に固まるまで1~2週間ほど時間がかかります。
その間は車を停めることができないので、別に駐車場を用意する必要があるためかなり不便です。
住宅引渡し後に外構工事を行う場合でも、駐車場だけは先に工事を済ませておくのがおすすめです。
3-2.ひび割れができる
コンクリートは気温や湿度・経年劣化によりひび割れができることがあります。
ひび割れは見栄えが悪くなるのはもちろん、雨水などが入り込むと本来あるはずの耐久性が下がってしまう可能性も。
対策としては、ある程度の間隔ですき間(目地)を入れることです。
目地を入れることで、コンクリートの伸縮による亀裂やひび割れを防いでくれたり、ひびが入った場合でも大きく目立つのを防いでくれます。
目地の素材を工夫すれば、無機質になりがちなコンクリート舗装でもおしゃれな雰囲気にできるので、それも嬉しいポイントです。
3-3.費用が高くなってしまう
コンクリートは、ほかの素材と比べて費用が高いのもデメリットです。
価格は1㎡あたり約1万円で、車2台分の駐車場をコンクリート舗装する場合は約35万円ほど費用がかかります。
コンクリート自体の値段がそもそも高く、多くの工程を経て工事を行い手間もかかるため、どうしても費用が高くなってしまうのです。
また、一度コンクリート舗装してしまうと撤去にも費用がかかります。
そのため、駐車場や庭をコンクリート舗装したいとお考えの方は、今後のライフプランなどをじっくり検討してから決めることをおすすめします。
4.おしゃれな土間コンクリートにするポイント
コンクリートには様々なメリットがあることが分かりましたが、無機質な仕上がりになるためどうしてもあたたかみやおしゃれさに欠けます。
そこで、おしゃれな土間コンクリートにするポイントを3つご紹介します。
- 目地のデザインや素材にこだわる
- 表面の仕上げを変える
- コンクリートに色をつける
4-1.目地のデザインや素材にこだわる
コンクリート舗装をおしゃれにするなら、すき間(目地)のデザインや素材にこだわるのがおすすめ。
■目地におすすめの素材
- ゴム(エキスパンタイ)
- 芝
- 砂利(玉砂利)
- レンガ
- 植栽(タマリュウ)
- ピンコロ石 など
目地の素材と合わせて目地の入れ方も工夫すると、さらにおしゃれになります。
好みの素材や目地の入れ方を探してみるといいでしょう。
4-2.表面の仕上げを変える
コンクリートの表面の仕上げ方を変えることでも、変化を加えることができます。
■コンクリートの表面の仕上げ方
- 金鏝仕上げ(かなごてしあげ):コテを使って表面をツルツルに仕上げる方法
- 刷毛引き仕上げ(はけびきしあげ):ハケで細い模様をつけ、わざとザラザラに仕上げる方法
- 洗い出し仕上げ(あらいだししあげ):表面に色砂利を散りばめて凸凹にする方法
- スタンプコンクリート:コンクリートが固まる前に型を押し付けて、模様をつける方法
金鏝仕上げなら、シンプルな仕上がりになるため目地の素材やデザインが映えます。
刷毛引き仕上げや洗い出しなら滑り止めにもなるため、傾斜のある部分や駐車場などの仕上げにおすすめです。
4-3.コンクリートに色をつける
コンクリートと言えば無機質なグレーのイメージがありますが、色のついた粉(カラーハードナー)を使用すれば色を変えることができます。
カラーハードナーを散布したあとに型をつける「スタンプコンクリート」なら、素材をわざわざ変える必要もないのでお手軽です。
また、リフォームの際に有効な「マットスプレー」を使う方法もあります。
今あるコンクリートを打ち直すことなく、コンクリートに色をつけることができてとても便利。
コンクリートの色を変えるだけでも外構の雰囲気はガラッと変えられますので、ぜひ一度検討してみてください。
まとめ
この記事では、「外構でコンクリートを使用する部分」「コンクリートのメリット・デメリット」について解説してきました。
コンクリートでの仕上げはどうしても無機質になりがちなので、「おしゃれに仕上げるポイント」についてもご紹介しています。
地面の舗装素材をどうしようか迷っている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
筆者:外構工事職人歴20年 石川公宣