「外構工事っていくらかかる?」
「予算はいくら用意すればいい?」
「工事費用を安く抑えるにはどうすればいい?」
こんなお悩みをお持ちの方へ。
この記事では、「外構工事の費用相場」について解説しています。
また、
- 新築外構・リフォーム時に必要な費用
- 部分別の費用相場
- 工事費用を安く抑えるコツ
についてもまとめています。
外構工事の費用感に不安を感じている方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
1.外構工事っていくらかかる?予算はいくら必要?
外構工事の予算の目安は、一般的に「建築費用の10%」と言われています。
しかし、これはあくまでも目安であって
- 外構面積
- 外構タイプ(オープン・セミクローズ・クローズ)
- 工事する箇所
- デザインのこだわりや希望
によって費用は大きく変動します。
また、新築住宅の外構工事なのか、リフォームなどで部分的に工事を行うのかでも費用は変わってきます。
1-1.新築外構工事の場合
新築の外構工事の場合、予算は200万円程度に設定する人が多いです。
予算が200万円あれば、
- 生活に必要な箇所の工事
- デザイン性や見た目にこだわるための工事
などをひと通り行うことができます。
■一般的な外構工事の内容
- ガレージやカーポート
- 塀や囲い
- フェンス
- 門周り
- テラスやウッドデッキ
- 玄関アプローチ など
予算100万円でも工事自体は行えますが、必要最低限の箇所を工事するだけで予算が尽きてしまう可能性が高く「予定していたより全然工事ができない!」ということにもなりかねません。
そのため、ひと通りの工事をしておきたいと考えている方は200万円を目安に予算を設定するのがおすすめです。
1-2.外構リフォームの場合
外構リフォームの場合だと、予算は50~100万円程度で設定するのが一般的です。
リフォームの場合、全部を一度にではなく必要な箇所だけ部分的に工事を行うことになります。
そのため、100万円程度の予算でも十分足りる可能性は高いでしょう。
■100万円以内でできる外構リフォーム
- 駐車場の整備
- 玄関アプローチ
- 手すりやスロープの設置
- ウッドデッキの設置
- 照明の設置や交換 など
ただし、使用する素材やデザイン・利用する専門業者によって金額は変動します。
事前にしっかりと見積もり・相談のうえ、工事する箇所を決めていくのがいいでしょう。
2.部分別の外構工事費用相場
ここからは、新築で外構工事をする際の費用相場をご紹介します。
工事内容を検討する際は、ぜひ参考にしてください。
- ガレージ・カーポート
- 玄関周り・アプローチ
- 駐車場
- フェンス
- 庭
- テラス・ウッドデッキ
- 門周り
2-1.ガレージ・カーポート
ガレージを設置する場合の費用相場は、1台用で90万~400万円ほどです。
ガレージは既製品かオーダーメイドか、1台用か複数台用かでも設置費用は大きく異なります。
また、独立式よりも建物に組み込む形の「ビルトインガレージ」になると、費用が高額になります。
次に、カーポートを設置する場合の費用相場は、1台用で15万~100万円ほどです。
工事費込みの価格が多いですが、商品やメーカによっては別途工事費・加工費がかかる場合があります。
カーポートも、1台用か複数台用かで費用は大きく変わってくるため、よく検討する必要があるでしょう。
2-2.玄関周り・アプローチ
玄関周りとアプローチの費用相場は、30万~60万円ほどが一般的です。
「住まいの顔」とも言えるのが玄関アプローチですが、使用する素材やデザインの選び方次第で工事費用は大きく変動します。
絶対に必要な部分から工事を行う・砂利敷きや芝生は自分で行うなど費用をおさえる工夫もできるため、上手く取り入れて理想のアプローチを作るといいでしょう。
2-3.駐車場
駐車場の工事費用の相場は1㎡あたり8000円~と言われていますが、工事の範囲や使用する素材によって料金は異なります。
素材別の費用相場だと、
- コンクリート:1㎡あたり10000~12500円
- 砂利:1㎡あたり3000~3800円
が一般的です。
この価格は地面を舗装する場合のみのため、ガレージやカーポートの設置には別途料金がかかります。
2-4.フェンス
フェンスの設置費用は、工事費込みで1mあたり15000~30000円が相場です。
設置するフェンスの長さによって料金は変わり、10mで約20万円前後・20mで約40万円前後になります。
フェンスは外と敷地の境界を明確にし、プライバシーの確保や防犯対策の役割があります。
自分が重視するポイントで設置すべきフェンスの種類が変わるため、じっくり検討するのがおすすめです。
2-5.庭
庭の工事費用相場は、芝生を敷く程度の簡単なものだと10万円程度が一般的です。
テラスやウッドデッキなどの新設工事であれば50~100万円ほど、庭全体を作り変えるほど大掛かりな工事だと100万円以上かかる場合も。
植栽や花壇などの設置も同時に行う場合には、追加で10万円程度の費用がかかります。
2-6.テラス・ウッドデッキ
テラスやウッドデッキの工事費用相場は、床のみで20~30万円程度・屋根のあるものだと30~40万円程度と言われています。
使用する床の素材によって料金は異なりますが、安価の人工木であれば工事費込みで約30000~75000円程度の費用が必要です。
人工木は天然木と同じような見た目や質感ですが、耐久性や防腐性が高くメンテナンスしやすいのが特徴です。
2-7.門まわり
門まわりの工事費用相場は、15~30万円ほどと言われています。
門まわりには門扉・門柱のほか
- 門塀
- ポスト
- インターフォン
- 表札
などが含まれており、同時に工事を進めることも多いです。
見た目にこだわるのも大切ですが、機能性や防犯性も忘れずに取り入れることも大切です。
3.外構工事の費用を安く抑えるコツ5つ
「外構工事の費用はできれば安く抑えたい!」と考える方も多いはず。
そこで、外構工事の費用を安く抑えるコツを5つ解説します。
- ①外構の専門業者に依頼する
- ②シンプルなデザインにする
- ③外構のタイプをオープン外構にする
- ④必要最低限の部分から工事する
- ⑤できる部分はDIYをする
①外構の専門業者に依頼する
家を建てる際、ハウスメーカーにそのまま外構工事を依頼するより専門業者に頼む方が安く済む可能性があります。
ハウスメーカーで工事を行う場合、実際に工事を行う業者と依頼主であるあなたとの間にハウスメーカーが入り仲介をしてくれます。
そのため、工事の費用とは別に仲介手数料が発生するので、どうしても総額が高くなります。
しかし、外構の専門業者に依頼すれば仲介手数料は必要ないため、その分総額を抑えることができます。
住宅の打ち合わせとは別にやり取りをする必要があるので手間がかかってしまいますが、「少しでも費用を抑えたい」とお考えの方にはおすすめの方法です。
②シンプルなデザインにする
基本的なことですが、外構のデザインを選ぶ際シンプルなものを選ぶのもおすすめです。
デザインは凝ったものよりもシンプルなものの方が、材料費や手間がかからないため費用を抑えられます。
見た目の良さやおしゃれにこだわるのもいいですが、最低限の部分だけにとどめておく方が費用は大幅に節約できるでしょう。
③外構のタイプをオープン外構にする
工事費用を抑えるためには、外構のタイプをオープン外構にするのも有効です。
外構のタイプには
- オープン外構
- セミクローズ外構
- クローズ外構
の3タイプがあります。
オープン外構とは、名前の通り塀やフェンスで囲わないオープンな造りの外構を指します。
工事費用は、塀やフェンスで囲う範囲の広い「クローズ外構」が一番高く、囲い資材の使用が少ない「オープン外構」が一番安くなります。
「外から丸見えは不安だけど、クローズにするには予算が心配」とお考えの方は、部分的に囲われた「セミクローズ外構」を選ぶという方法もあります。
④必要最低限の部分から工事する
費用を抑えつつひと通りの工事を行いたい場合は、必要最低限の部分から工事をするのがいいでしょう。
無計画に工事を行っていては予算はすぐに尽きてしまうし、場合によっては追加費用が必要になることもあります。
そのため、生活に最低限必要な部分を明確にし、その部分から工事を行うのが効率的です。
優先度の高い工事には玄関アプローチ・駐車場・照明・門などがあり、ないと不便を感じるでしょう。
一方、後回しにしてもいい部分には、庭・芝張り・植栽などがあり、普段の生活にはなくても困らない部分が多いです。
⑤できる部分はDIYをする
外構はDIYできる部分も多く、興味のある方は挑戦してみるのもおすすめです。
業者に頼むより費用が抑えられたり、自分で作り上げる方が家に愛着も湧いたりとメリットはいくつもあります。
外構でDIYしやすい部分には、
- 庭の芝生
- 植栽
- レンガ敷きや砂利敷き
などがあります。
ただし、DIY初心者や慣れていない方であれば、業者に依頼する方が安くてキレイに仕上がる可能性もあります。
また、補修やメンテナンスで余計に費用がかかってしまうリスクもあるので、じっくり検討するのがいいでしょう。
まとめ
この記事では、「外構工事の費用相場」「部分別の費用感」について解説してきました。
また、「工事費用を安く抑えるコツ」についてもご紹介しています。
予算内で工事を済ませるためにはいくつかのポイントを抑える必要があるので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事で、外構工事の費用感について概要を知っていただければ幸いです。
筆者:外構工事職人歴20年 石川公宣