これからカーポートを自宅の庭に設置したい、とお考えの人は多いはずです。
ですが、そもそもカーポート自体が必要なのか、そうではないのかで迷ってしまうものです。
なぜなら極端な話、地面を駐車場にすればカーポートはなくてもいいと考えるからです。
そこで今回は、カーポートが必要なのかそうではないのかをお話ししますので参考にしてみてください。
目次
1.カーポートとは?
カーポートとは簡単に言いますと、車を守る屋根のことを指します。
基本的に、戸建て住宅で車もちであればカーポートは憧れではないでしょうか。
カーポートを設置する場合、ふたつの理由から考えられます。
ひとつめは、新築時に一緒にカーポートを設置するケースです。
新築時であれば、何もかもまっさらな状態のため、駐車場やカーポートの設置場所をしっかり考えられます。
もうひとつは、すでに建物があって駐車場がないケースです。
とくに広い庭がある場合は、そこを駐車場に変更して、同時にカーポートも設置するというわけです。
2.カーポートは必要?そのメリット
なんとなく駐車場にはカーポートが必要かも、と思ってしまうかもしれませんが、まずはメリットを見ていきましょう。
2-1.雨や雪の日で車の乗り降りが楽
雨や雪が降ったときに玄関から駐車場までのわずかな距離ですが、ずぶ濡れになって嫌な気持ちになったことがあるはずです。
少しの移動に傘をさすのも面倒です。
また、傘をさしたとしても、車の乗り降り時に傘を閉じたり開いたりする一瞬に雨に濡れてしまうというわけです。
カーポートを設置すると屋根がわりになるため、雨にも濡れず雪にもあたらなくなるというメリットがあります。
2-2.車が汚れにくくなる
いくら頑丈な車でも、24時間365日雨や紫外線にあたり続けていれば、劣化していくものです。
車の上に屋根ができるということは、雨や風、雪、紫外線が直接あたらなくなります。
つまり、カーポートを設置することで車が長持ちするというわけです。
2-3.ガレージよりも安価
カーポートとよく比較されるのがガレージです。
ガレージはある意味、自分の趣味の部屋になるため、人気の車庫といえます。
ですが、ガレージそのものが非常に高価なため、なかなか手がだせないケースがあります。
対してカーポートの場合は、比較的安価なため施工しやすいというメリットがあります。
2-4.施工期間が短いためすぐに利用できる
ガレージの場合は、かなり長い工事期間を要しますがカーポートは割と少なく済みます。
とくに、はやく車を駐車したいとお考えであればガレージよりもカーポートを選ぶべきだと言えます。
3.カーポートは必要?そのデメリット
カーポートは必要という人もいれば、必要ないという人もいます。
その人たちは、メリットよりもデメリットが強く感じられるからです。
3-1.費用がかかる
カーポートを設置するということは、少なからず費用がかかります。
正直なところ、手つかずの庭でもある程度の広さがあればそのまま車を駐車できるため、費用はかかりません。
ですが、カーポートを設置するだけでも費用がかかるため必要ないと考える人がいます。
3-2.日当たりが悪くなる
カーポートはある意味屋根みたいなものですから、当然その場所は日当たりが悪くなります。
また、設置場所によっては建物のなかまで日が当たらなくなる可能性があります。
つねに日当たりが悪ければ、ジメジメして不快な気持ちになりますし、いたるところにカビが発生してしまいます。
3-3.カーポートの掃除が大変
カーポートがあれば、屋根がわりになるため雨や風、雪はもちろん、鳥の糞からも守ってくれます。
ですが、カーポートのうえにはゴミがたまりにたまっているはずです。
当然、カーポートを掃除する場合は、脚立などを使用しなければなりません。
ですから、カーポートの掃除はかなり大変と言うデメリットがあります。
3-4.災害で倒壊する可能性がある
カーポートは、片方で支えるパターンと両方で支えるパターンがあります。
片方で支えるカーポートの場合、大きな災害により倒壊してしまう可能性があります。
あたり場所が悪ければ、お住まいに傷をつけてしまうことにもなりかねません。
また、片方よりも安定性のある両方パターンも、場合によっては倒壊するかもしれません。
3-5.狭いと駐車が難しい
駐車場が狭いと、車の出し入れがしづらくなります。
それなのにカーポートを設置してしまうと、余計に場所をとってしまうため、ストレスでしかありません。
カーポートを設置するには、ある程度の広さが必要です。
4.カーポートのデメリットを補う方法
カーポートにはデメリットがありますが、やりかた次第ではそれを補ってくれます。
4-1.台風で飛ばないように
もし、お住まいのエリアで台風が頻繁に発生するなら、飛びにくいカーポートを選ぶべきです。
また、オプションでより強固にしておけば、大きな災害が発生しても耐えてくれる可能性があります。
4-2.狭さを感じるなら高さを
もし、駐車場が狭いとのことであれば、カーポートで背の高いものを選ぶといいでしょう。
カーポートの背を高くすれば、視界には入ってこなくなるため広さをそのまま感じられます。
4-3.日当たりが悪いなら薄い色を
もし、カーポートの設置で日当たりを気にするのであれば、薄色の屋根材を選ぶべきだと言えます。
屋根材が薄ければある程度の光を通してくれますので、日当たりの良さをそのまま感じられます。
5.カーポートが必要なご家庭
すべての戸建て住宅にカーポートを設置できればいいですが、なかなかそうもいきません。
なぜなら、お金の問題もあれば場所の問題もあるからです。
では、カーポートが必要なご家庭について見ていきましょう。
5-1.子どもがいるご家庭
カーポートが必要なのは、子どもがいるご家庭です。
とくに、小さな子どもがいるのであればなおさらカーポートは必要と考えるべきです。
なぜなら、チャイルドシートを使ったりベビーカーを乗せたりするときには両手がふさがるものです。
雨の日であれば、親がずぶぬれになってしまい風邪をひいてしまいます。
カーポートがあれば、そもそも雨にぬれませんのでチャイルドシートやベビーカーの出し入れが容易にできます。
5-2.将来的に車のメンテナンスに費用をかけたくない
カーポートは車をきれいに保つ役割を果たしてくれます。
そのため、車へのメンテナンスにお金を掛けたくない、という人はわざわざ高額な費用を払ってカーポートを設置しなくてもいいと思います。
6.カーポートが必要ではないご家庭
では、逆にカーポートが必要ではないご家庭について見ていきましょう。
6-1.そもそも土地が確保できない
そもそもですが、土地を確保できなければ駐車場もカーポートも設置できません。
日本では、都会になればなるほど土地が狭くなり、駐車場のスペースすら確保できないなんてことが多々あります。
土地がないのに、無理してカーポートや駐車場は作るのはおすすめしません。
6-2.車を持っていない
当たり前かもしれませんが、現在車をもっていなければカーポートは作る必要はありません。
ですが、将来的に車を購入する可能性があるのでしたら検討するべきだと言えます。
また、カーポートは車用ではなくても洗濯やBBQの場所として使われることがあります。
7.まとめ
お住まいによってはカーポートが必要だったり、そうではなかったりします。
ですが、車を持っていたり駐車場があったりするのであればカーポートを検討してみてはいかがでしょうか。
カーポートがあるだけでも、車はもちろん私たちにも良い影響を与えてくれます。
筆者:外構職人歴20年・石川公宣