コンクリートと聞くと、写真のようなねずみ色で表面がツルツルしているものを思い浮かべるのではないでしょうか?
コンクリートはもともと生コン(生コンクリート)と呼ばれていて、液状で現場に運ばれてきます。
硬化するまで形をとどめることがないので、色や形、あるいは模様にいたるまであなたの思い通りに施工することが可能です。
一般的なねずみ色のコンクリートでは、シンプルモダンな建物の外構(エクステリア)に適しています。
しかし、温かみがないので純和風の建物や明るい色を基調とした外構には適していません。
ただ、コンクリートにひと手間加えることで形を変え、周りの外構にマッチしたコンクリート構造物(コンクリートで作られた構造物)を作り上げることができます。
ひと手間加えることで生まれ変わるコンクリートの例を以下にまとめました。
色や模様を変えることでコンクリートは生まれ変わる
前述の通り、コンクリートは硬化するまで色や形を思い通りに施工することができます。
例えば、硬化前のコンクリートに間違えて乗り上げてしまうと、そのまま足跡がついてしまいます。
それと同じ原理で、コンクリート表面にさまざまな形をした型を押し当てることで模様が映し出されていきます。
この作業を「スタンプコンクリート」と呼んだり「型押しコンクリート」と呼んだりします。
右の写真は全て同じコンクリートでできています。型を押し付けるひと手間を加えることで、さまざまな模様に施工することが可能になります。
また、コンクリートでできているので「高強度」でありながら「耐久性」にも優れています。
いつまでも変わらない外観を保ちながら、重量の重い車が乗り上げてもひびが入ったり割れたりすることはまずありません。
隙間があるように見えるだけなので、隙間から雑草が生えてくる心配もいりません。除草の手間もなくなるので非常に使い勝手の良い外構です。
コンクリートに模様をつける作業はとても難しい作業で、職人さんなら誰でも施工することができるわけではありません。
コンクリートに模様をつける「スタンプ屋さん」という職業があるほどです。とても難しい作業なので、職人さんの技量によって仕上がりが大きく異なりす。
コンクリートの模様は、組み合わせ次第で何百通りもあります。
レンガを並べた模様や石を張り合わせたような模様、あるいは木目をリアルに再現したものまであります。
建物のイメージに合わせてコンクリートの模様を選べるので、思い描く理想の外観を手に入れることができます。
職人技で仕上げるコンクリート
コンクリートに模様をつける作業では、型を乗せてその型を上から専用のスタンプで衝撃を与えていきます。
すると、写真のように表面に模様が転写されていきます。
写真だけを見ると誰にでもできそうな気がしますが、型を乗せるタイミングや押しつける力加減がとても難しいです。
スタンプコンクリート最大の特長は、自然石や本物のレンガと見間違うばかりの質感と自然な色調を生み出すことができるということです。
仕上げたその日から長い年月を経たような素朴な趣や深い味わいのある外観を楽しめます。
色を付ける作業は、「色粉」と呼ばれる着色剤をコンクリート表面に刷り込んで、直接色を付けていきます。
液状である生コンの表面はモルタルと呼ばれるペースト状のコンクリートなので、混ぜ合わせることが可能です。
ペンキやスプレーと違い、コンクリート自体に色がついているので、色あせることはありません。
ただ、ブロックを並べたり石を張り合わせたりする外構工事(エクステリア工事)より、工事料金が高くついてしまいます。
しかし、値段が張る代わりに耐久性に優れています。さらに、壊れることがない上に手入れをする必要もありません。つまり、長い目で見れば同じ費用であると考えることができます。
スタンプコンクリートは種類がたくさんあるので、あなたが求めている理想の外構に必ず仕上げることができます。
スタンプコンクリートを採用すれば、周り近所の外構と大きく差をつけることができるでしょう。