お庭をコンクリートにしたいけど、どうしたらいいか分からないとお悩みの方もいらっしゃると思います。
お庭をコンクリートにしても大丈夫か、業者に依頼した方がいいか気になります。この項では庭をコンクリートにするには?かかる費用や業者に頼むべきか紹介していきます。
目次
1.庭をコンクリートにするには?

庭を芝ではなくコンクリートにしたい背景には様々あると思います。庭をコンクリートにすべきかどうかは、コンクリートの特徴を把握したうえで検討することです。
あとで庭をコンクリートにしなければよかったと後悔しても、解体したり元に戻すには時間とお金がかかります。後悔しないためにも、庭をコンクリートにすべき理由をきちんと検討してから施工を実施しましょう。
2.庭をコンクリートにする費用相場

庭をコンクリートにする費用相場は、庭の広さや設置するコンクリートの厚さによって異なります。
庭の施工に使用されるコンクリートの厚さは、60mmまたは120mmが一般的です。厚さが60mmの場合、コンクリートの材料費は1平米あたり3,400円程度が相場です。
厚さ120mmで鉄筋入りの場合、1平米あたりの材料費は5,700円程度となります。
これ以外にも、業者に依頼すると施工時の人件費や車両費、土地の整形費などがかかり、全体で19万〜40万円程度が相場となっています。
3.庭をコンクリートするメリット・デメリット

庭をコンクリートにするメリットとデメリットを知っておくことは大切です。それぞれ詳しく見ていきましょう。
メリット①雑草を処理する手間が省ける
庭をコンクリートにすると土の部分がなくなるため、雑草が生えてこなくなります。
雑草が伸びたままにしていると、庭の見た目が悪くなるだけでなく、ハチなどの害虫が巣を作るリスクもあります。コンクリートの庭にしてしまえば、コンクリートで覆われた表面から草が生えることがないため、雑草を処理する手間が省けます。
メリット②耐久性が高い
コンクリートは耐久性が高く、庭を綺麗な状態に保てるのがメリットです。排水溝を設置するとコンクリートの庭であれば水はけがよく、庭が泥で汚れずにキレイに保てます。また、コンクリートは耐久性が高いことから、コンクリートでできた庭であれば、自動車や自転車に乗っていても庭を壊さずに済みます。
メリット③駐車場として活用できる
庭をコンクリートにしたら、駐車場として活用できます。コンクリートは耐久性が高いため、自動車や自転車の重さにも耐えられるからです。庭が広ければコンクリートにした場合、複数台の駐車をしたい時に駐車場として活用できます。コンクリートの表面は汚れが付きづらいため、自動車や自転車で汚れがちな駐車場も清掃も簡単で、メンテナンスが楽になります。
デメリット①夏の照り返しがきつい
コンクリートで庭を作るデメリットとして、夏の日差しの照り返しが強く、暑さを感じやすくなることです。コンクリートは直射日光が当たると高温となりやすく、コンクリートの表面が高温になると、地面近くで温められた空気が上がります。照り返しがきつい場合は、打ち水によって地面の温度を下げることができます。打ち水をするとコンクリートの表面についた水が蒸発する際に熱を奪うからです。
デメリット②撤去費用がかかる
コンクリートで施工した庭は元に戻す際に撤去費用がかかることがデメリットです。
コンクリートを撤去する際は、工事が必要となるために工事費用が掛かりますし、コンクリートの撤去費用も必要です。コンクリートの撤去費用は庭の面積によって異なりますが、標準的な広さの庭であれば、12万〜20万円程度が撤去費用の目安です。
デメリット③初期費用が高い
庭をコンクリートにする際は、初期費用が高くなりがちです。理由として、地盤を整備する準備が必要になるからです。
地盤を整備した後はその上にコンクリートを流し込みますが、自分でやるのは難しいため、専門の業者に依頼しなければなりません。業者に依頼すると、自分でやる場合と比べて材料費や人件費、サービス料などがかかるために初期費用は高くなります。
費用は庭の広さやコンクリートの厚みによっても変わり、耐久性を考慮して高品質な材料を選ぶと、費用は割高になります。
4.コンクリート以外の方法との比較

次はコンクリート以外の方法を比較していきます。それぞれ詳しく見ていきましょう。
4-1.アスファルト
アスファルトはコンクリートよりもコストを抑えられるため、広い面積を舗装する場合に向いています。乾燥時間が短いため、施工した日から活用できますし、自分でやる場合もコンクリート舗装よりもきれいに施工できます。
一方で、コンクリートほど耐久性が高くないため、ひび割れやくぼみなどの経年劣化が激しいデメリットもあります。コンクリートの耐久性は30〜40年程ですが、アスファルトの耐久性は10年程度です。費用面でも、施工面積が広い場合に割安になるため、施工面積が狭いとコンクリートと比べて安くならないことがあります。
4-2.インターロッキングブロック
インターロッキングブロックは、公園などでよく用いられる、複数のブロックを組みあわせて並べる舗装方法です。色や形が豊富でデザイン性が高く、水はけが良いメリットがあります。
インターロッキングブロックは赤外線を反射して熱を抑える効果があるため、コンクリートのデメリットである夏の照り返しを防げます。一方で、ブロックをひとつずつ手作業で並べていく施工方法であるため、手間がかかる点がデメリットです。コンクリートと比べて施工期間が長く、費用も高くなりがちです。
他にも、インターロッキングブロックは配置されているブロックの隙間から雑草が生えてきて、処理をしなければならない手間もあります。
4-3.砂利
庭を砂利で舗装する最大のメリットは、費用が安く抑えられることです。専門業者に頼んでも、1㎡当たり2000円前後で施工できます。他にも、雨水が砂利を通り抜けて落ちていくので、水はけが良いです。
一方で、砂利の間に隙間ができるため、ブロックよりも雑草が生えてきやすいというデメリットがあります。また時間の経過とともに砂利が減ってしまうことから、メンテナンスが必要となってきます。
5.庭をコンクリートにする際の注意点

庭をコンクリートにする際には定期的なメンテナンスが必要となってきます。メンテナンスの方法として、水洗いと塗装があります。
コンクリートの表面は、水とデッキブラシなどを使って定期的に洗浄しましょう。コンクリートの表面に付いた汚れを放置すると、劣化しやすくひび割れてしまいます。
水洗いだけで汚れが落ちない場合は、塗装する必要があります。コンクリートの表面を塗装すると、汚れや日々が目立たずに表面強度も高められます。
コンクリートを綺麗に塗装したい場合は、塗装業者への依頼を検討しましょう。
6.DIYで庭にコンクリートを敷く手順

DIYで庭にコンクリートを敷く手順を紹介していきます。
まずは、コンクリートを敷く場所の高さの基準を決めます。慎重に測定し、基準の高さに線を引いて目印をつけます。
次に、敷地の境界になる部分にブロックを配置します。ブロックが足りない部分には、後ほどコンクリートを詰める作業は、型枠を作るための基礎となります。
木の板を使用して、型枠を作ります。この型枠がコンクリートを敷く範囲を決めるため、正確なサイズと強度が求められます。
地面を掘り起こして平らにならした後、地面の高さを再度調整し、必要であれば砕石を敷き詰めて地面を固めます。
コンクリートの亀裂を防ぐため、ワイヤーメッシュを設置することで、コンクリート内部の補強となります。
コンクリートを混ぜる際には、セメント、砂、バラス、水の比率を正確に守ることで仕上がりの質を左右します。
混ぜたコンクリートを型枠内に流し込む時、コンクリートの厚さを均一にすることが重要です。
コンクリートを敷き終えたら、踏み固めて空気を抜くことで、コンクリート内部の空洞を減らし、強度を高めます。
表面をならし、水が流れるように適度な勾配をつけます。最後に、滑りにくくするためにほうき目仕上げを行います。
コンクリートが固まるまでの時間を確認し、その間は歩くのはやめましょう。完全に乾燥するまでには、最低でも1日間は必要で、3日間以上乾燥させるのが理想です。
7.庭をコンクリートにするのを業者に依頼した方がいい場合は?

庭をコンクリートにするのを業者に依頼した方がいい場合はDIYの経験がない、プロに任せたい、綺麗にコンクリートで舗装したいなどの理由で業者に依頼するのがおすすめです。
他にも、庭をコンクリートにする工程が複雑であるため失敗したくない方は是非、業者に依頼した方がいいです。庭をコンクリートにする費用の相場は、庭をコンクリートにする際にかかる費用は、1㎡あたり1万円前後が目安です。
駐車場の場合、車1台に約15㎡が必要なため、1台分で約15万円、2台だと約30万円かかります。コンクリートの強度を増すために鉄筋を入れる場合は、費用が上乗せされます。また、舗装する面積が狭い場合にも単価が高くなりがちです。
まとめ.

今回は庭をコンクリートにするには?かかる費用や業者に頼むべきかを紹介してきました。
庭をコンクリートにしても問題ありませんが、庭をコンクリートにするには施工方法が複雑であるため、ご自身でDIYするのではなく専門業者に依頼することで失敗と無駄な出費を抑えることができます。
中には悪徳業者も存在するので、業者選びは真剣に行う必要があります。昨今ではクチコミといった実際に施工を終えたお客様の声を見ることができるためオススメです。
筆者:外構職人歴20年・石川公宣