外構工事(エクステリア工事)で設けるブロック塀は、きちんとメンテナンスを行わないと崩れてしまう可能性があります。
ブロック塀は最も単純な立体構造物であるため、一か所崩れ始めると、全体の崩壊につながる危険性があります。
ブロック単体では耐久性があり、長持ちするのですが、ブロック同士の接着面は劣化しやすいです。
そのため、目地部分からひび割れていき、中に入っている鉄筋を腐食させます。
鉄筋が腐食すると、横からの力に絶えることができなくなり、倒壊してしまう恐れがあります。
また、ブロック塀の耐久年数は「長くて30年」と言われています。
実際に、古いブロック塀の場合、地震で倒れてしまう危険性が大いにあります。
そのため、作り直さないとしても、プロの目で確認してもらうことをオススメいたします。
見た目はきれいでも、中がボロボロになっていることがあり、地震による揺れで倒壊してしまうことがよくあるからです。
もし、今あるブロック塀の強度に対して不安な場合、無料検査・見積りを受けてみることをオススメいたします。
倒れたブロック塀で他人に怪我をさせたり、物を壊したりすると、所有者であるあなたが責任を取らなければ行けない可能性があります。
見栄えだけでなく、壊れないように常にメンテナンスをしておきましょう。
古くかあらあるブロック塀は倒壊する可能性があることを理解しましょう
古くからあるブロック塀はいつ倒れてもおかしくない状態の可能性があります。
たとえメンテナンスを定期的に行っていたとしても、年数が経過しているブロック塀は365日過酷な自然環境の中にあるため、確実に劣化しています。
ただ、エクステリア工事を行う方の中には、「工事費用をできるだけ安くすませたい」と考える方は多いです。
そのため、既存のブロック塀をそのまま活用するお宅はたくさんあります。
表面を塗ってしまえば、新品同様で見栄えのある外観を演出できるからです。
しかし、劣化したブロック塀を補強せずに再利用してしまうと、強風や地震が起きたときに倒壊してしまう恐れがあります。
見た目は綺麗になっていても、中身はボロボロだからです。
そこで、既存のブロック塀を活用したい場合、転倒防止対策を行う必要があります。
これを行うことで、ブロック塀が倒壊する確率を大幅に軽減できます。
転倒防止対策について
ブロック塀の転倒防止対策の目的は、道路側へのブロック塀の転倒を防ぎ、被害を最小限に食い止めることです。
実際に過去の地震において、電柱のわずかな支えがブロック塀の転倒を防ぎ、人の命を守った事例があります。
事故が起きてからでは遅いので、今のうちに対処しておくことをお勧めします。
もし、強風や地震でブロック塀が倒壊して人を下敷きにしてしまったら、全ての責任があなたに降りかかります。
取り返しのつかない事態を未然に防ぐのは、あなたの判断にかかっています。
ブロック塀を支える補強工事は、あなたの家の敷地内に支えとなるものを設けることで施工できます。
このときは、鋼管(こうかん:鋼の管)を用いて支えるタイプと、ブロックを内側に積み上げるタイプがあります。
控え壁式の場合、中に入っている鉄筋を結束させる必要があります。
そのため、補強工事としてではなく、新たにブロック塀を設ける際に施工される場合が多いです。
一方、鋼柱式(こうちゅうしき)の場合、後ろに支えを取るだけではありません。
鋼を横にも流すことでブロック同士を結び合わせるため、加わる力を分散させることができます。
そのため、控え壁式の補強よりも丈夫です。
裏に入れる支えは3.4m以内で設け、幅が狭くなればなるほど強度が増していきます。
鋼柱(鋼管)式よりも、鋼柱(山形柱)式の方が支えは多くなるため、強度は倍以上になります。
ただ、敷地内に支えを取るスペースが増えるため、2m以下のブロック塀であれば、鋼柱(鋼管)式で十分です。
前述の通り、控え壁式は補強工事としてではなく、新たにブロック塀を設ける際に施工される場合が多いです。
そのため、ブロック塀を新設されるときに設けておけば、施工直後に簡単に倒れることが無くなります。
素人目線では、ブロック塀は頑丈に見えるかもしれません。
しかし、このページで述べてきた通り、きちんと補強を入れなければ古くなったブロック塀はブロックを積み上げているだけの危険な構造物です。
あなたの家族はもちろんのこと、通行人や隣家の人を傷付けないためにも、きちんとメンテナンスを行って倒れないように補強することをお勧めします。
ブロック塀は作った後のメンテナンスも定期的に行いましょう
ブロック塀は、1年365日、常に日差しを浴びて酸素に触れ、雨に濡れます。
そのため、作った直後のブロック塀は強度があっても、時間の経過とともに劣化していきます。
ブロックや中に入っているモルタル(セメントと砂と水を練り合わせたもの)のアルカリ性が酸素や酸性雨で酸化してしまい、中和されてボロボロになってしまうからです。
また、そうなると中に入っている鉄筋も少しずつ錆びてきてしまい、強度が失われます。
これが、ブロック塀が崩れたり倒れたりしてしまう原因です。
すぐに倒れないとしても、グラついているブロック塀は危険なので近づかずにすぐにプロに見てもらうことをオススメいたします。
倒壊してからでは遅いため、定期的にブロック塀をメンテナンスして安全性を確保しておきましょう。
メンテナンス方法や修復に関しては、以下の記事で詳しく解説させていただいております。
ブロック塀を作り直す際の注意点
ブロック塀を作り直す際は、正しい施工方法で作ってもらうようにしてください。
ブロックは、積み上げただけでは強度が出ないからです。
具体的には、ブロックの中に入っている鉄筋が力を発揮するように、設計で定められた位置に配筋(はいきん:鉄筋を定位置に設置すること)されているかどうかの確認が必要です。
ブロック塀が完成してからは鉄筋の位置が確認できないため、必ず現場で説明を受けるようにしましょう。
前述の通り、ブロック塀は完成してしまうと「正しい施工が行われていたかどうか」を確かめることは難しいです。
中には、それを良いことに、手抜き工事をして利益を出している悪徳業者がたくさんいるため、注意してください。
対処法としては、あなた自身が正しい施工方法を知ることです。
そして、外構業者が設計通りに工事をしているかどうか、都度確認して確かめるようにしてください。