コンクリート塀やブロック積みの鉄筋の重要性

私たちが普段生活している中で、コンクリートでできた駐車場やコンクリートの壁、あるいはブロックが積まれた壁などを見かけると思います。

実はこれら構造物の中には「鉄筋」が入っています。

鉄筋は張力(引っ張る力)に強く、コンクリートやブロックの弱点をカバーすることができます。

しかし、単に鉄筋を入れれば良いというわけではありません。鉄筋が適切な位置になければ、これらの構造物は強度を保つことができないのです

以下に「鉄筋の重要性」「鉄筋の位置」について詳しくまとめました。

コンクリート構造物やブロック積みの工事を行う際は非常に重要な内容になるので必ず確認してください。

鉄筋の重要性

まず、コンクリート構造物における鉄筋がどれほど重要かを話していきます。

一昔のコンクリート構造物(コンクリートでできた壁や駐車場)は鉄筋が入っていないものが多く見受けられます。

鉄筋が入っていないコンクリート構造物は、車が乗りあげたり地震が起こったりすると、すぐに割れて見るも無残な姿になってしまいます。

コンクリートの特徴は「圧縮に強い」ことですが、「張力にはとても弱い」です。

そこで、張力に優れた鉄筋をコンクリートの中に入れるだけで圧縮と張力に強い構造物を作り上げることができます。

強度を考えながら設計を行うので、さまざまな役目を持ったコンクリート構造物を作り上げることができます。

例えば、右の写真はコンクリートで駐車場と土留め(土が崩れないようにするためのもの)を目的とした壁を一体式で設計し、コンクリートを打設(打ち込み)する前の状況写真です。

耐圧を考慮してあるため、非常に細かく鉄筋を組み上げてあります。

普段見かけるコンクリート構造物の中は、実はこれほどの鉄筋が入っています。鉄筋を細かく結束(鉄筋と鉄筋を結び合わせること)していくと、このように鉄筋だけでもきれいに配列していることを確認できます。

鉄筋の配列は、構造物に加わる圧に対して変動していきます。鉄筋の配列は「ピッチ」と呼ばれており、このピッチが小さくなればなるほど鉄筋の量が増えていくので、構造物の強度が上がっていきます。

さらに、鉄筋の配列だけでなく、コンクリートの中で鉄筋の位置も全て決められています。

鉄筋はかぶりがなければ意味がない

前述の通り、私たちが普段見かけるコンクリート構造物には鉄筋が細かく配列されています。

そこで、鉄筋を組み込む上で最も重要なのが「かぶり」と呼ばれるものです。

かぶりとは、鉄筋からコンクリート表面までの最短距離のことを指します。またの名を「かぶり厚」ともいいます。

鉄筋とコンクリートに十分なかぶり厚がなければ、鉄筋コンクリートの強度を著しく低下させてしまいます。

なぜなら、コンクリートは強アルカリ性でできているので、鉄筋を酸化から守ることができるからです。

かぶり厚が十分にないと、鉄筋が酸化してしまい、錆びてぼろぼろになってしまいます。これでは、鉄筋コンクリートの意味がなくなってしまいます。

特に、海が近い地域ではかぶり厚が不足していると塩害(塩による構造物への被害)の原因になると言われています。

私が職人だった頃、かぶりを気にしない職人さんがたくさんいました。

例えば、右のような駐車場のコンクリートを打設する際、ワイヤーメッシュと呼ばれる最初から組みあがっている鉄筋を用います。

コンクリートの厚みが10cmの場合、かぶり厚を確保するためワイヤーメッシュを持ち上げる必要があります。

しかし、ほとんどの業者がこの作業を面倒くさがり、行いません。提出用の写真だけ、ワイヤーメッシュを上げる光景を撮影したらあと、はそのままコンクリートを打設してしまいます。

外構業者5社の中に1社だけでもきちんとワイヤーメッシュを持ち上げればよい方でした。

もちろん、ワイヤーメッシュを上げる作業を行わなければコンクリートの強度は著しく低下し、ひび割れや亀裂といったものに繋がります

まとめ

上記のような「手抜き工事」をさせないため、コンクリート打設時には立ち合いをした方が無難です。

どうしても立ち合いができない場合は、「サイコロ」と呼ばれるコンクリートでできたブロックでワイヤーメッシュを上げておくようお願いしてください。

全ての業者が手抜き工事をするわけではありませんが、職人さんから見たお施主さん(工事依頼主)は素人なので「専門知識がないから手抜き工事をしてもわからない」と考えている可能性が非常に高いです。

あなたから「かぶり厚」のはなしをすれば、職人さんはプライドが高いので手抜き工事ができなくなります。

質の良い工事をしてもらうために、積極的に職人さんと話をして工事のことを色々聞いてみましょう。

また、コミュニケーションをとることで仲良くなれれば最高です。

筆者:外構工事歴20年・石川公宣

外構工事を考えている方

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