ブロック塀にフェンスを後付けすることで、見た目や防犯性の向上が期待できます。
この記事では、素材選びから費用の目安、具体的な工事の流れまでを詳しく解説します。DIYによるフェンスの後付け、設置のポイントにも触れるので、参考にして下さい。
目次
1.ブロック塀にフェンスを後付けするメリットとは?

ブロック塀にフェンスを後付けすると、防犯性の向上や、外観のデザイン性を高めるといった点でメリットがあります。それぞれのメリットについて詳しく解説します。
1-1.高さのあるフェンスで防犯性が向上する
ブロック塀にフェンスを追加することで、より高さのある障壁となり、防犯性が大幅に向上します。
フェンスは侵入者に対し心理的な抑止効果を与えるため、不審者が侵入をためらうきっかけになるでしょう。また、メッシュフェンスなど視認性の高いタイプを選ぶことで外部からの目が行き届き、不審者にとっては避けたい環境をつくれます。
さらに、防犯カメラやライトと組み合わせれば、より効果的な防犯対策が可能です。これらを活用することで、住環境の安全性を効率的に高めることができます。
1-2.目隠しフェンスでプライバシーを確保できる
目隠し効果の高いフェンスを設置することで、隣家や道路からの視線を遮り、プライバシーを守ることができます。
おすすめは樹脂製やアルミ製で高さ1.5〜2.0m程度のものです。隙間のあるデザインを選ぶと圧迫感を軽減しながら開放感を保てます。また、敷地境界や庭の一部のみに設置することで、必要な場所だけ視線を遮る工夫が可能です。
これにより、快適でプライベートな空間を簡単に実現できます。ただし完全に視線を遮断してしまうと防犯性が損なわれる可能性もあるため、位置や角度についてはプロに相談するのがおすすめです。
1-3.家の外観をスタイリッシュに変える
フェンスは防犯やプライバシー保護だけでなく、家の外観をスタイリッシュに変える役割も果たします。素材ごとに異なった印象があるため、家の雰囲気に合ったものを選ぶと良いでしょう。
木製フェンスはあたたかみのあるナチュラルな雰囲気を演出し、アルミフェンスはモダンで都会的な印象を与えます。統一感のあるデザインにするため、家の外壁や屋根の色に調和したカラーを選ぶのがおすすめです。
また、庭や駐車場など部分的に異なるデザインを採用することで、エクステリア全体の魅力をさらに高められます。
2.ブロック塀の上に設置できる後付けフェンスの素材と特徴
ブロック塀の上に設置できる後付けフェンスには、次のような種類があります。家のスタイルや雰囲気に合わせて、適したものを選択しましょう。
2-1.アルミ製フェンス
アルミ製フェンスは錆びにくく、耐久性が高いのが特徴です。軽量であることから、施工も比較的簡単というメリットもあります。防犯性が高く、モダンな家や都市部の住宅に最適で、メンテナンスも手間がかかりません。スタイリッシュなデザインで機能性と見た目を両立できるでしょう。
ただし、きずがつきやすい場合があるため、設置場所に注意が必要です。
2-2.木製フェンス

木製フェンスはあたたかみのある自然な風合いが特徴の素材です。庭や植栽と調和しやすく、DIYでも扱いやすいため、理想的だと感じる人も多いでしょう。
ただし、木製フェンスは耐久性を保つために定期的な塗装や防腐処理が必要です。ナチュラルな雰囲気を演出したい場合におすすめですが、メンテナンスをしていても他の素材に比べて短期間で劣化する可能性があります。
2-3.樹脂製フェンス
樹脂製フェンスは、木製フェンスのような見た目を持ちながら耐久性が高く、劣化が少ないのが特徴です。軽量で柔軟性があり、メンテナンスが容易で、長期にわたって面倒なお手入れを軽減できる素材としておすすめできます。
機能性と自然な見た目を両立しやすいのがメリットですが、デザインの選択肢が限られる場合があるため、希望のデザインがあるかを問い合わせてみるのも良いでしょう。
2-4.メッシュフェンス
メッシュフェンスは軽量で風通しが良く、視認性と防犯性を兼ね備えています。庭や駐車場に適しており、防犯カメラとの相性も良好です。価格面でも他の素材に比べて安価なことが多く、便利と感じる人も多いでしょう。
ただし、メッシュフェンスは視界を遮らないため、プライバシー確保には不向きな場合があります。機能的で防犯効果を重視するシーンにおすすめです。
3.ブロック塀へフェンスを後付けする方法

ブロック塀にフェンスを後付けするには、DIYで行う方法と、業者に依頼する方法とがあります。それぞれの特徴や注意点について解説します。
3-1.DIYでフェンスを後付けする場合
DIYでフェンスを後付けするには、インパクトドライバー、固定金具、専用アンカーなどの道具が必要です。
まず塀の状態を確認し、金具の固定位置をマーキングして穴を開けます。その後、フェンスを設置し、水平を確認して固定します。
作業時の注意点として、塀の強度を損なわないよう穴の位置や深さに気を付けること、高所作業では転落防止を徹底することが重要です。適切な準備と手順を守ることで、安全かつ効率的にフェンスを設置できます。
ただし最初に塀の状態を確認した時点で、DIYでのフェンス設置に適していないと判断した場合は、DIYでの設置は避けた方が良いでしょう。判断の基準については後述するので参照して下さい。
3-2.専門業者に依頼する場合
専門業者にフェンス設置を依頼する場合、施工の流れは「現地調査 → 見積もり → 工事 → 完了検査」と進みます。
見積もり時には、施工後の保証内容や工期、追加費用が発生する条件を確認することが重要です。最初にしっかり確認しておけば、トラブルなく施工を完了できるでしょう。
業者に依頼するメリットは、DIYに比べて安全性が高く、仕上がりの品質が安定している点です。また、専門知識や技術により、耐久性やデザイン性を兼ね備えた仕上がりが期待できます。安心して長く使いたい場合に最適です。
4.ブロック塀にフェンスを後付けできないケース
次のような場合は、自分でフェンスを後付けすると安全面に大きな問題を抱える可能性があります。DIYで済ませず、業者に依頼しましょう。
自分で判断できない場合も、まず業者に現場調査と見積もりを依頼するのがおすすめです。
4-1.ひび割れや崩れがある
ひび割れのある塀は耐久性が低下しており、DIYによる後付けフェンスの施工が適切にできなかった場合、フェンスの設置後に崩れる危険性があります。また、ブロック塀の耐久年数は一般的に20〜30年とされており、耐久年数を超えている場合も注意が必要です。
安全性を確保するため、事前に専門家に状態を確認してもらい、必要であれば補修や改修を行わなければフェンスの設置ができません。家族がケガをしたり、誰かにケガを負わせて問題になったりすることのないよう、丁寧に対応しましょう。
4-2.鉄筋が入っておらず強度が不足している
鉄筋が入っていない古い塀は、耐震性が低く、強度が不足している可能性があります。このような塀は地震や重い構造物の設置に耐えられず、安全性に問題が生じるでしょう。フェンスを後付けしてしまうと、フェンスの重みで悪ければ倒壊してしまうこともあるかもしれません。
したがって、フェンスを後付けする前に塀の構造を確認し、必要であれば補強や改修を行うことが重要です。塀を外側から見ても構造が分からない場合は、専門家に見てもらうのが確実でしょう。
4-3.基礎部分に問題がある
地盤が緩んでいる場合や基礎部分に亀裂がある場合、塀の安定性が損なわれている可能性があります。このような状態ではフェンスを後付けするとさらに負荷がかかり、倒壊のリスクが高まります。
安全性を確保するためには、事前に基礎部分を点検し、必要に応じて補修や補強を行わなければなりません。基礎部分についての判断や施工はDIYでも難しいことが多いため、少しでも不安がある場合は専門業者へのご相談をおすすめします。
5.ブロック塀へのフェンス後付けの費用相場と予算内い抑えるポイント

ブロック塀にフェンスを後付けしたい場合、費用がどれくらいかかるのかが気になることでしょう。
以下では、DIYでフェンスを後付けする場合と、業者に依頼した場合について、それぞれの相場を解説します。
5-1.フェンス後付けにかかる費用の相場
フェンス後付けの費用は、DIYと業者依頼で大きく異なります。
DIYの場合、材料費は1メートル当たり5,000〜20,000円、その他に工具がない場合は購入費用として約10,000円程度が必要です。
一方、業者依頼では設置条件によりますが、1メートル当たり15,000〜50,000円が相場です。また、ブロック塀の補修費や運搬費などの追加費用が発生する場合もあります。
DIYなら金額は抑えられますが、時間や労力が必要です。予算や手間を考慮し、適切な方法を選びましょう。
5-2.費用を抑えるためのコツ
フェンスを後付けする際、費用を抑えるためには、既存のブロック塀を壊さずに活用することが原則です。そのまま使える場合はもちろん、傷みや破損がみられる場合もできる限り解体せず、補強で対応すれば、解体・新規設置費用の節約になります。
また、耐久性の高いアルミ製フェンスを選ぶことで、メンテナンスの手間やランニングコストの削減が可能です。アルミ製フェンスは製品にかかる金額自体も比較的安価な傾向にあるため、初期費用の面でもある程度、費用を抑えられます。
5-3.安い方法は?費用対効果を高める選択肢
ブロック塀へフェンスを後付けするにあたって、費用対効果を高めるには、初期費用とランニングコストのバランスを考えた素材選びが重要です。
アルミ製フェンスは初期費用が中程度ですが、耐久性が高く、メンテナンス費用を抑えられるため長期的に見れば経済的です。初期費用の面ではメッシュフェンスの方が安価ですが、耐久性やメンテナンスの面ではアルミフェンスが勝ります。コストと耐久性の両立を目指し、さらにデザイン性と考えると、アルミフェンスの費用対効果はかなり高いといえるでしょう。
6.防犯性と生活利便性を両立するフェンス設置のポイント
フェンスを設置するに当たり、防犯性やプライバシー確保を期待する人は多いですが、一方でフェンスによって生活利便性が損なわれるのは困ります。防犯性と利便性を両立させるためには、次のようなポイントがあるので確認してみましょう。
6-1.侵入者が乗り越えにくいよう、高さを1.5~2.0mにする
侵入者を防ぐために設置するフェンスの高さは、ブロック塀も含めて1.5〜2.0mが最適です。これだけの高さを確保できれば、乗り越えにくいため防犯効果を高められます。
ただし、フェンスの高さが高くなるほど周囲の視界が遮られ、不審者が侵入しても目立たなくなる可能性があるでしょう。敷地外から中が見えなくなるほど高いフェンスを設置するなら、防犯カメラとの併用がおすすめです。もしくは、ある程度中が見える高さに抑えて視認性を確保すると防犯性を期待できます。
6-2.メッシュフェンスや格子状のデザインを選択する
メッシュフェンスや格子状のデザインは視認性が高く不審者が隠れにくいため、犯罪抑止力に優れています。また、塀の上部に尖った装飾やスパイクデザインを加えることで、乗り越えを防ぐ効果が高まるでしょう。
一方、アルミ製やスチール製の素材を選ぶと壊れにくく、長期間の使用が可能です。アルミ製やスチール製のフェンスの中には、視線を遮ってプライバシーを確保できる目隠し効果の高いものも多く、人通りの多い道沿いなどで活躍します。
このように、商品によって長けた性能が異なるため、自宅の環境に合った製品を選ぶことも大切です。
6-3.死角をなくすような設置場所を計画する
フェンスを設置する際は、死角となる場所がなくなるよう計画すると良いでしょう。
目隠しフェンスなどで外部から完全に中が見えなくなってしまうと、かえって不審者に侵入されやすくなる危険もあります。防犯カメラと連携させることで視認性を確保したり、要所に目隠しフェンスを設置しつつ、視認性の高いフェンスも合わせて利用したりする方法がおすすめです。
また周辺の植栽や物置の配置を見直し、侵入の足場となるものを排除することも、大切な対策の一つといえます。
7.失敗しないフェンス後付けの注意点

ブロック塀へのフェンスの後付けに失敗しないためには、次に挙げる項目に留意しておきましょう。
7-1.ブロック塀やフェンスの高さ制限に気をつける
ブロック塀やフェンスには高さ制限があります。制限が設けられる高さについては、地域や条件によって異なるため一概にはいえませんが、制限を超えると安全性や法規上の問題が発生するため、注意が必要です。
お住まいの地域の制限について不明点がある場合や、心配な場合は、専門業者に相談することをおすすめします。
7-2.業者に見積もりを取ってから方針を決める
DIYを検討する場合でも、まずは業者に見積もりを依頼し、フェンス取付が可能な状態か確認してもらうと安心です。
ブロック塀や地盤の状態によっては、DIYでの施工を決意しても、予想以上に費用や労力がかかることがあります。業者の見積もりを見ると、DIYによって費用をどの程度節約できるか見当をつけられるでしょう。見積もりの結果を基に、DIYの可否やメリットを検討するのが最適です。
7-3.日当たり、風通しが悪くならないよう確認する
事前の計画にミスがあると、フェンス設置後に日当たりや風通しが悪くなり、生活の利便性を損なうことがあります。特に密閉型の目隠しフェンスはプライバシーを確保できますが、風通しが悪くなることも想定して位置や角度の工夫をしなければなりません。
また、完全な目隠しは防犯性を損なう可能性もあるため、設置場所に合ったフェンスのタイプを事前に検討することが重要です。
8.擁壁にはフェンスを後付けで設置できる?
擁壁にフェンスを設置する場合、擁壁の上にブロック塀を新たに設置し、その上にフェンスを取り付ける方法があります。これにより安定性を確保しながら設置が可能です。
ただし、擁壁自体が高所に該当するケースは多いため、DIYでの施工には十分な注意が求められます。無理のない計画で進め、必要に応じて業者へ予算などを相談して下さい。
まとめ.
ブロック塀にフェンスを後付けする際は、安全性と機能性を両立する計画が重要です。塀の状態を確認し、ひび割れや鉄筋の有無、基礎部分の問題を事前に点検することで、設置後の倒壊やケガのリスクを防げます。
快適な生活にするには、日当たりや風通しも考慮しつつ、防犯や目隠しに最適な設置場所や高さ、素材などを選択しなければなりません。不安な点がある場合はエクステリアや外構を扱う業者に相談してみると安心です。安全性を確認しながら、ブロック塀へのフェンスの後付けを検討して下さい。
業者選びをする際には、口コミやレビューを参考にすることで優良業者を選ぶことができますので是非参考にしてみてください。
筆者:外構工事職人歴20年・石川公宣