外構工事の耐用年数はどれくらい?寿命を知って少しでも長く快適に住むためには

これから外構工事をしたいけれど、それぞれがどれくらいの耐用年数なのかを知っている人は少ないはずです。

事前に各外構の耐用年数を知っておけば、適切なタイミングで業者に依頼できるというわけです。

そこで今回は、外構工事の耐用年数についてお話ししますので参考にしてみてください。

1.外構工事とは?

外構工事とは簡単に言いますと、建物以外、つまり外側の構造物や敷地のことを指します。

たとえば、駐車場やカーポート、庭、フェンスなどもそうですし、道路の舗装や配管、植栽なども外構工事に含まれます。

近年では、外構工事よりもエクステリアという表現をするようになってきています。

つまり、外構=エクステリアということです。

外構工事は建物以外の敷地や構造物ですから、範囲が広く種類は多いと言えます。

2.耐用年数とは?寿命とは違うの?

寿命という言葉は聞きなれているかもしれませんが、耐用年数と聞けば分からなくなってしまうはずです。

耐用年数とは、設備や建物などの固定資産を法的に定められた年数のことを指します。

もっと分かりやすく言いますと、その構造物や物に対して価値があるわけですが、期間が経てば経つほど価値がなくなるというのは分かるはずです。

つまり、使用開始から価値がなくなるまでの期間を耐用年数としています。

基本的に耐用年数は、経費や減価償却などで利用されています。

ですから、耐用年数と寿命は少し意味合いが異なるということを知っておいてください。

3.各種外構工事の耐用年数について

では、外構工事のそれぞれの耐用年数について見ていきましょう。

ただし、状況によって耐用年数は変わるため、あくまで例として認識してください。

3-1.駐車場・カーポート

お住まいのなかでよく利用されているのが駐車場です。

駐車場の耐用年数は、アスファルトが10年、コンクリートが15年程度と言われています。

また、駐車場と一緒に設置されていることが多いカーポートの耐用年数は15年程度です。

もちろん、定期的なメンテナンスをすれば寿命は伸びますし、一切何もしない場合は逆に短くなります。

3-2.塀・フェンス

ブロック塀2お住まいには境界線を作るために、塀やフェンスが設置されているケースが非常に多いです。

塀やフェンスの耐用年数は素材によっても異なりますが、金属や木造なら10年、コンクリートは15年程度と言われています。

3-3.テラス

テラスは、地面よりも少し高めに設置する構造物のことを指します。

テラスがあれば、くつろげるスペースとして、洗濯ものを干せる場所としてなど、さまざまなことに活用できます。

テラスの耐用年数は、金属で15年、木造で8年程度です。

もちろん、テラスそのものは日光や雨風にさらされることが多いため、メンテナンスを怠ってしまうと耐用年数までもたない傾向にあります。

3-4.庭園

庭園は自然なものなので、耐用年数はないと考えている方もいます。

しかし、財務省は庭を「緑化施設および庭園」をみなし、法定耐用年数を定めています。

財務省令によれば、一般的な庭園の耐用年数は20年です。

人工芝の寿命は10年程度なので、法律で定められた年数の約半分であることが分かります。

一方、工場や会社などで人工的に造営された緑化施設の耐用年数は7年と、一般的な庭に比べてかなり短めに設定されています。

3-5.擁壁(ようへき)

盛り土や崖が崩れないよう、支える目的で設置された構造物を「擁壁」と言います。

国土交通省が定める擁壁の耐用年数は、構造体を支える材料によって違ってきます。

具体的には、コンクリート造の擁壁の耐用年数は30年鉄筋鉄骨コンクリート造の場合は50年です。

なお、財務省例では擁壁ではなく防壁の耐用年数も定めており、同じくコンクリート造で30年、鉄筋鉄骨コンクリート造で50年となっています。

4.耐用年数を目安に行う外構工事の費用相場

外構工事を行う際は、施工箇所ごとの費用相場を事前に押さえておくことをオススメします。

この項では、工事4カ所の費用相場を紹介していきます。

4-1.駐車スペース

駐車スペースを新たに設置する際の費用相場は、50万~100万円程度です。

コンクリート等で舗装するだけの工事はシンプルで安価に仕上げることができ、カーポートやフェンスを設置する場合は、費用がそれなりに高価になってしまいます。

カーポートやフェンスにもグレードがありますので、設置ご検討の方は、施工業者さんへ相談することをオススメします。

4-2.建築物

建築物扱いになるガレージなどを建てる場合は、費用が高額になる可能性がある為、しっかりと予算を決めておくことをオススメします。

サンルームやテラスなどの建築物を設置する場合の費用目安は、約50万円になります。

建材のグレードや屋根の有無などによって費用が変動するため、見積もり段階で料金の内訳を確認しておく必要があります。

また、既存のテラスなどを撤去する場合は、撤去・解体に費用が生じる為、依頼する施工業者さんへ確認することをオススメします。

4-3.門扉

門扉を設置する場合の費用相場は、20万~50万円になります。

先程のテラス同様に、既存の門扉を撤去する場合も費用が生じる為、注意が必要です。

4-4.土留め

土留め工事の費用相場は、既存のものの撤去費用を含めて約300万円程になります。

土留めを劣化したまま放置してしまうと、土砂崩れといった重大な事故につながる為、異常を感じた際は直ちに、外構工事業者へ相談することが大切です。

5.外構工事の耐用年数は大切だけれど業者選びはもっと重要

優良業者の選び方せっかく工事をした外構ですから、少しでも長く使いたいと思うものです。

駐車場もカーポートも玄関アプローチも、環境によって寿命が変わるのは間違いありません。

さらには、メンテナンスの有無によっても寿命は変わります。

しかし、それ以上に業者選びはもっと重要だと言えます。

なぜなら、技術力のある業者であればお住まいに最適な外構工事をしてくれるからです。

耐用年数というのは決められてはいますが、寿命は業者の腕によって変わってくるというわけです。

適当な業者にお願いしたばかりに、10年もつものが5年しかもたなかったとなると、後悔でしかないはずです。

もし、外構工事を検討する場合は、ちゃんとした業者にお願いするようにしましょう。

6.外構工事の耐用年数以上に長持ちできる業者の選びかた

できれば、どの外構にしても寿命以上に長持ちしてほしいという気持ちは、みなさん同じのはずです。

ですから、優良な業者を見つけることが非常に大切だと言えます。

根本的に、売上よりもお客様のことを考えている業者を中心に探しましょう。

6-1.絶対に費用だけで決めない

費用が高い理由どうしても外構工事となると、大きな費用がかかってしまうものです。

ですから、少しでも安くしたいと思い、格安の業者を選んでしまうこともあるでしょう。

ですが、格安の業者の場合、何らかの手抜きをされる可能性があるため要注意と言えます。

企業努力で格安にしている業者も存在していますが、すべてがすべてそうではありません。

安物買いの銭失いにならないよう、気をつけましょう。

6-2.1社だけに絞らない

業者に問い合わせをする際に、1社だけで終わってしまう傾向にあります。

ですが、金額の高いものであればあるほど1社だけに絞ってはいけません。

なぜなら、業者によって費用が異なるからです。

最低でも2~3社くらいは問い合わせをして、料金や対応の比較をしてみることをおすすめします。

6-3.歴をチェックする

もし、同じ外構工事で同じ費用だった場合、その道のプロと、まったくの初心者であればどちらにお願いしたいと思いますでしょうか。

答えは、業界歴の長いプロです。

業界歴の長い業者であれば、かなりの工事をこなしてきているため、想像以上の外構工事を実現してくれます。

6-4.問い合わせをしてみる

いくら料金が安くても、業者の対応が悪ければお願いしようとは思わないはずです。

極端な例かもしれませんが、タメ口で話されたり、質問に答えてくれないような業者の場合だったりは、最初から最後まで不安でしかありません。

でしたら、まずは問い合わせをしてみて、業者の対応がどうなのかを確認しておくべきです。

なるべくメールとかではなく、電話などで確認するとよりリアルな対応が見えます。

6-5.見積書が分かりやすい

最終的に、見積書の額や内容で決めるはずです。

ですが、肝心な見積書の内容が一式だったり専門用語だらけだったりする場合は、そもそも何の工事をしてくれるのかが分かりません。

さすがに最初からよく分からない見積書を提示してくるようでしたら、いったん保留にして考えることをおすすめします。

6-6.対応してくれるスタッフが丁寧

電話やメールではすごい丁寧かもしれませんが、現場の職人はそうではない場合があります。

でしたら、見積り時のお打ち合わせの段階で、実際に訪問してもらえる機会があるため、職人の対応をチェックしてみてはいかがでしょうか。

あまりにも偉そうだったり、適当さを感じたりした場合は工事も同じようなことになる可能性があるため要注意です。

6-7.アフターサービスがバッチリ

工事が終われば業者とのお付き合いは終わりかもしれません。

ですが、万が一のことを考えてアフターサービスがしっかりしている業者を選ぶべきです。

むしろ、アフターサービスが標準でついている業者は、施工に自信があると考えていいのでかなり安心してお願いできます。

意外に最初は費用面や業者の対応面で選んでしまいがちですが、このようなアフターサービスも基準にして選ぶと後悔のない業者選びができます。

7.まとめ

外構のひとつひとつに、耐用年数や寿命はありますが、少しでも長く使いたいとお考えであれば定期的なメンテナンスが重要です。

ですが、それ以上に業者選びが重要ですから、事前に調査をして後悔のない業者選びをするようにしましょう。

信頼できる外構工事の業者であれば、耐用年数や寿命以上に立派な外構工事をしてくれるに違いありません。

筆者:外構職人歴20年・石川公宣

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