私たちが何気なく過ごしている生活の中で、街で見かける建物の駐車場にコンクリート舗装が採用されている光景をよく目にするはずです。
そこで、一つ疑問が生まれます。
「なぜ駐車場の外構工事(エクステリア工事)にコンクリート舗装が選ばれるのか?」ということです。
「駐車場の外構工事」と一言にいっても、インターロッキング(色が付いたブロックを互い違いに並べたもの)や石張り(石さまざまな形に加工して貼り合わせたもの)、あるいは砂利を敷くだけのシンプルなものまであります。
その中でも駐車場の外構工事をする際にコンクリート舗装を選ぶのは、きちんと理由があります。
駐車場をコンクリート舗装にするメリットを以下にまとめました。
コンクリートは強度があり耐久性に優れている
駐車場にコンクリートを採用する一番の理由は「耐久性に優れていること」です。
コンクリートは基本的に「鉄筋コンクリート」と呼ばれる構造になっており、コンクリートの中には多くの鉄筋が入っています。
コンクリートの特徴は「圧縮」に強く、鉄筋の特徴は「張力(引っ張る力)」に強いとされています。
実は、コンクリートだけではすぐにボロボロになってしまい、耐久性はほとんどありません。
例えば、コンクリートを氷に置き換えると分かりやすいです。
コンクリート同様、氷も非常に硬いのですが、所詮硬いだけです。
人間が乗り上げるだけで簡単にひび割れてしまいます。
また、コンクリートは分厚くすれば鉄筋がなくても割れにくくなるのですが、コンクリートは非常に高額なためお勧めできません。
一般住宅の駐車場であれば、写真のようなワイヤーメッシュと呼ばれるあらかじめ組まれた鉄筋を仕様します。
コンクリートは鉄筋の力を借りることでデメリットを補います。これにより車が乗っても壊れないコンクリート舗装ができるのです。
ただ、単に鉄筋を入れれば良いというわけではないので要注意です。
決められた位置に鉄筋を配置することで初めて、鉄筋コンクリート本来の強度を生み出すことができます。
コンクリート関連工事を行う際は、現場に立ち会うことができれば全うな工事をしてもらえるでしょう。
コンクリート舗装は手入れが不要
コンクリートは、きちんとした工事を行えばまず割れたりかけたりすることはありません。
また、インターロッキングや砂利と違って「動くことがない」のでいつまでも同じ外観を保ってくれます。
さらに、インターロッキングは草が生えるので除草をしなければいけません。
また、砂利の場合はタイヤで砂利を引っ張ったりタイヤの跡が残ったりするので常に手入れをしなければいけません。
つまり、コンクリート舗装は「手入れが不要」ということも大きなメリットであり、選ばれる理由の一つです。
外構工事は高額なので、一度行ったらしばらくの間は工事をしないはずです。
手入れ不要だと、後々非常に便利な外構になるでしょう。
建物に合った外構工事を行う
ただ、コンクリートは人口構造物であるため、シンプルモダンな外観に適しているのですが純和風の家にはあまり適しません。
建物に合った外構工事を行うのは基本的なルールです。
全ての外構工事にメリットとデメリットがあります。
単にコンクリートだけが良いわけではなく、組み合わせ次第であなたの色を出すことも可能です。
なお、砂利の下に「防草シート」と呼ばれるものを敷けば雑草が生えてくる心配はいりません。
防草シートは、太陽光を遮光(光をさえぎる)するので、草木が成長するために必要な光合成を行うことができないようにします。
インターロッキングの場合、インターロッキングにしか出せない「温かみのある外観」も魅力の一つです。
また、下地処理を正しく行えば、すぐに動いたり壊れたりはしないのでご安心ください。
上記のように、駐車場一つでもさまざまな工事があり、どれもメリットとデメリットがあるので建物の様式とあなたが望んでいる外観を照らし合わせて駐車場工事をプランニングしてください。