外構(エクステリア)で一番求められる要素は「目隠し」といわれています。
外部からの視線をさえぎることで、安心できる「プライベートガーデン」を作り上げることができます。
プライベートガーデンは、周りのことを気にせずに安心して過ごすことができる「プライベート空間」といえます。
普段は忙しくてなかなか家でゆっくり過ごすことができない日々が続くと、ストレスが溜まっていきます。
騒がしい日常から抜け出したいとき、人目を気にせずに過ごすことができる「プライベートガーデン」があれば、心も体も癒されて穏やかな気持ちになれます。
私は、職人を勤めていたときに「目隠しをするための外構工事」が非常に多いと感じていました。
お施主さん(工事依頼主)からは、「自分の家なのに人目を気にして生活するのが嫌だ」という意見をよく耳にしました。
ある工事では、隣りの家のリビングからお施主さんのリビングとテラスが丸見えだったので、目隠しをして「プライバシーを守れる庭」を施工した経験があります。
目隠しをさりげなくするために、ブロックを低く積んで、その上にアルミ製のフェンスを設けました。高さは大人の人が立っても、頭が少し見えるくらいの高さに設定しました。
ブロック塀とフェンスによる目隠しを設けたことで、「プライベート空間」をつくりだすことができました。
工事が終わると、お施主さんは「覗かれていたわけではないのですが、隣りの家からの視線が気にならなくなり、有意義な時間を過ごせるようになりました」と、とても満足をしていただきました。
「毎日家の外で本を読みながら紅茶を飲むのが一番の楽しみになりました」と言ってくれたこともあります。
プライベート空間はとても重要であり、目隠しは外構工事の中でも最も重要な工事のひとつです。
都市部の住宅街は密接しているため、特に十分なプライベート空間を作り出すことが難しいです。
そこで、「目隠し」をすることによってプライベートガーデンをつくりあげるのです。目隠しは、さりげなくするのがコツです。
外構(エクステリア)でオシャレに目隠しをする
前述の通り、「プライベート空間」を作り出すためには、人目をさえぎる「目隠し」を設けます。
一般的には、塀やブロック、植栽などでさりげなく目隠しをすれば、あなただけのプライベートガーデンの出来上がりです。
塀などで完全に建物を囲ってしまうのでなく、「気になる部分」だけ目隠しすることが有効な手段です。
例えば、隣の家や道路からリビングやテラスが丸見えの場合、ゆっくりくつろぐことができません。
この場合、植栽やフェンスを設けることで建物の外観を崩さずに目隠しを設けることができます。
他にも、隣の家の二階からの視線が気になる場合は、「オーニング」と呼ばれる「ひさし」を設けることによって視線をシャットアウトすることも可能です。
さらに、オーニングはほとんどのものが折り畳み式なので、気分によってスタイルを変えることができるもの魅力的です。
ただ、「建物の様式と真逆のスタイルの目隠し外構」を設けることだけは絶対にしてはいけません。
例えば、洋風なら洋風の目隠し外構、和風なら和風の目隠し外構といった感じです。なぜなら、訪れた人に、ちぐはぐな印象を与えてしまうからです。
建物と外構の様式を統一することで、見栄えのある外観になります。ただ単にオシャレな目隠しをすればいいというわけではないのでご注意ください。
また、要所に目隠し外構をすることによって、「工事予算を抑える」ことが可能です。
家の周りを全て目隠しして、完全に仕切ろうとすると莫大な工事費用がかかります。
しかも、密集している住宅街で完全に仕切ってしまうと「孤立」してしまい、周りの外観から浮いてしまいます。
まとめ
オシャレのポイントとして、周りの家の外観の雰囲気に合わせることも、自分の家を良く見せるためのテクニックだということを覚えておいてください。
重要なのは、同じような雰囲気の建物の中に「あなたの個性」を盛り込んで、他の建物にはない魅力を演出することです。
目隠し外構は、「必要な部分だけに目隠しを設ける」ことで、オシャレで安価な外構工事を設けることができます。
筆者:外構工事職人歴20年・石川公宣