外構工事を依頼する際、ハウスメーカーか外構工事の専門業者、どちらに工事依頼をするか悩む方は多いでしょう。
家を建てる場合、そのままハウスメーカーに外構工事を頼む方法もありますが「外構専門の業者に頼む」という選択肢もあります。
外構工事は決して安くないので、後悔することなく納得のいく仕上がりにさせる必要があります。
この項では、『外構工事をハウスメーカー以外に頼むメリット・デメリット』について解説していきます!
これから外構工事をしようとお考えの方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
目次
1.外構工事をハウスメーカー以外に依頼する際のメリット
外構工事をハウスメーカー以外に依頼するメリットを3つ、それぞれ解説していきます。
1-1.専門業者選びから、やり取りまで自分でできる
外構工事を専門業者に依頼すると、業者選びからやり取りまでを自分で行うことができます。
専門業者とのやり取りを直接行うことで外構デザインのこだわりや、細かい要望まで伝えることができ、希望の仕上がりに近づく一歩となります。
ハウスメーカーや工務店から紹介された業者のみだと、できる工事の内容やデザインの選択肢が限られる可能性が有ります。
外構のデザインにこだわりがある方にとって、外構工事をハウスメーカー以外に頼む方がメリットが大きいと言えます。
また、業者と直接やり取りをするメリットとしては
- 業者の対応や人柄を見てから選べる
- 何かあった時の対応も早い
という点も挙げられます。
1-2.プロならではの知識や経験が豊富にある
外構の専門業者はいわば外構工事のプロなので、知識や経験が豊富にあるのがメリットです。
依頼者の自宅の外観に合わせたおしゃれなデザインの提案だけでなく機能面・安全面に配慮した提案まで、プロの視点からの意見を聞くことができます。
業者の選び方のポイントとしては、実際にやり取りをしてみて考え方や価値観が近い業者を選ぶこと!
利用者の口コミや実績を公開している会社であれば安心して利用できるため、業者を選ぶときは口コミや実績を必ず確認しましょう。
1-3.マージンがないので工事費用が安くすむ
ハウスメーカー経由で外構工事を依頼する場合、マージン(仲介手数料)が発生してしまい、その結果工事費用が高くなってしまいます。
マージンの額はハウスメーカーにもよりますが、本来の工事費用の約20~30%ほどと言われています。
例えば100万円の外構工事を行う場合、120~130万円の費用をハウスメーカーに支払うことになります。
一方、ハウスメーカー以外で工事を行う場合だと間に入る会社や人はいない為、マージンの支払は不要です。
外構工事は決して安価ではない為、できるだけ費用を抑えたい方にとって費用が安くすむのは大きなメリットです。
ただし、費用の安さだけで業者を選ぶのは非常に危険です。
見えないところで手抜き工事をしている、悪徳業者に当たってしまう可能性も十分にあります。
外構工事の相場と予算のバランスを検討し、納得のいく価格で工事してくれる業者を選ぶ必要があります。
2.外構工事をハウスメーカー以外で頼む際のデメリット
外構工事をハウスメーカー以外で頼むには、デメリットももちろんあります。
この項ではデメリットを3つ、それぞれ解説していきます!
2-1.専門業者を選定するのに手間がかかる
外構専門業者を自分で選ぶ際には、
- 業者を探す
- 見積もりやプランについて話し合う
- メンテナンスに関する依頼を行う
など、たくさんの時間や手間がかかります。
同時進行で住宅の打ち合わせも行うことになるため、ハウスメーカーで外構工事を頼む場合より負担が増えてしまいます。
外構工事のための打ち合わせの時間が取れない方や負担に感じる方は、ハウスメーカー経由で業者を紹介してもらう事がおすすめです。
しかし、自分で業者を選ぶことで相性の良い会社に工事を頼め、デザインの希望などを直接伝えられるメリットがあります。
2-2.住宅引き渡し後しか工事ができない
ハウスメーカー以外で外構工事を行う場合、一般的には住宅引き渡し後からの工事スタートとなります。
住宅が完成するまでは、建物の所有権はハウスメーカーにあるとされているからです。
住宅が完成して実際に住み始めてからの工事は、
- 家の工事+外構工事で単純に工期が長くなる
- 駐車場が一時的に使えなくて不便
などのデメリットもあります。
しかし、これらには理由があります。
もし住宅工事中に外部の外構工事が入り、傷などが見つかった場合に責任は誰にあるか?というトラブルが起こります。
こういったトラブルを防ぐためにも、外構工事を専門業者で頼む際には住宅引き渡し後から工事を始めるのが一般的なのです。
2-3.工事費用を住宅ローンに組み込めない
外構工事をハウスメーカー以外に頼んだ場合、金融機関によっては住宅ローンに費用を組み込めない場合があります。
もし住宅ローンに組み込めなかった場合、自己資金で工事を行うか別にローンを組むことになります。
外構工事は決して費用が安くはない為、大金を一度に支払うのは懐にもダメージが大きいです。
ハウスメーカー以外で工事を頼めば費用が安くなるメリットも、住宅ローンに組み込めないことで逆に損をしてしまう可能性もあります。
「融資の金額に収まれば別の業者に依頼してもOK」という金融機関もありますので、事前によく相談することがおすすめです!
3.外構工事をハウスメーカー以外に頼むとどうなる?
ここからは、外構工事をハウスメーカーで頼む場合・ハウスメーカー以外で頼む場合を比較して見てみましょう。
外構専門業者 | ハウスメーカー | |
金額 | ◎ | △ |
実績・デザイン力 | ◎ | △ |
手間 | △ | ◎ |
工事開始日 | 家が完成してからの 工事スタート |
家と同時に工事が終わる |
住宅ローン | △ | ◎ |
外構工事をハウスメーカーで頼む場合、
- マージンが発生するため金額が高くなってしまう
- 業者やデザインの選択肢が限られる
といったデメリットが挙げられます。
しかしメリットとしては、
- 業者を選ぶ手間や打ち合わせの手間がかからない
- 家を建てるのと同時に外構の工事も終わる
住宅ローンに工事費用を組み込めるメリットもあります。
ハウスメーカーでの外構工事は、ハウスメーカー以外の専門業者に頼んだ場合とは正反対の特徴を持っていることが分かります。
どちらにもメリット・デメリットがありますので、予算や打ち合わせにかけられる時間、デザインのこだわりなどを総合的に見て検討するのがおすすめです。
4.外構工事をハウスメーカー以外で行った方がいい人は?
これまで解説してきた特徴などから、外構工事をハウスメーカー以外に依頼するべき人についてまとめました。
4-1.外構デザインに理想・こだわりがある人
まず、外構デザインに理想やこだわりがある人は、ハウスメーカー以外で外構工事を行うのがおすすめです。
ハウスメーカーで工事を頼む場合、業者やできる外構デザインの選択肢が限られてしまいます。
外構デザインに理想やこだわりのある人には、物足りなさや不満を感じる可能性も…。
外構の専門業者であればデザイン性を重視するだけでなく、プロの視点から見た機能面・安全面にも配慮した外構デザインを叶えることができます。
また、専門業者と直接やり取りをすることで細かい要望や理想を伝えることができ、後悔のない外構工事を行うことができます。
4-2.手間はかかっても工事費用を抑えたい人
次に、多少の手間がかかっても工事費用を抑えたい人にも、ハウスメーカー以外での外構工事がおすすめです。
業者選び・複数回におよぶ打ち合わせ・メンテナンスの打ち合わせなど、専門業者に工事を依頼することでどうしても手間がかかってしまいます。
しかし、かかる手間の分工事費用が安くなるというメリットも。
一般的には約20~30%と言われているマージンも支払う必要はありません。
時間や手間がかかるのは問題なく、工事費用をできるだけ抑えたいとお考えの方には専門業者での工事をおすすめします。
5.まとめ
ここまで、外構工事をハウスメーカー以外に頼むメリット・デメリットについて解説してきました。
外構工事は家を建てるのと同じで一生に一度の工事になる方も多く、絶対に後悔したくない重要事項です。
そのためには費用・デザインのおしゃれさはもちろん、安心して工事を任せられる専門業者を選ぶ必要があります。
最近では、お客様の声がそのまま反映されているGoogleの口コミを参考に工事業者選びを行うお客様が増えていますので、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
筆者:外構職人歴20年・石川公宣