これから業者に外構工事をお願いしたいけれど、どれくらいの工期になるのかを知りたい人は非常に多いのではないでしょうか。
なぜなら、外構工事の内容によってはかなりの工期がかかるからです。
あらかじめ工期さえ知っておけば、対処しやすくなるというわけです。
そこで今回は、外構工事の期間について解説していきます。これを参考にして外構工事のプラン作りに役立ててみてください。
目次
1.そもそも外構工事とは何?
外構工事とは、お住まいの外の構造物を総称したもののことを指します。
外構工事以外では、エクステリア工事とも言われています。
ブロック塀やフェンス、カーポート、駐車場、門扉、植栽、照明などあらゆることが外構工事で実現します。
外構工事にはたくさんの種類がありますし、それぞれで期間が異なるため事前に知っておくと施工から引き渡しまで安心して過ごせます。
2.外構工事の種類別工事期間について
では、肝心な外構工事の種類別工事期間について見ていきましょう。
ただし、時期や業者によって工期は変わるため、あくまで参考程度にとどめておいてください。
実は、外構工事でもいくつかのスタイルがあり、それぞれで期間が異なってきます。
2-1.オープンスタイル
オープンスタイルとは、ブロック塀やフェンスを設置せずに仕切りをなくした方法のことを指します。
オープンスタイルにすれば、余計な仕切りがないため、広々としたエクステリアが完成します。
もし、オープンスタイルの外構工事を選択した場合の期間は、およそ1週間と考えておきましょう。
2-2.クローズスタイル
クローズスタイルは、敷地の境界線を塀やフェンスで囲うエクステリアのことを指します。
オープンスタイルとは違い、クローズスタイルは境界線を囲ってしまうため防犯性に優れているという特徴があります。
クローズスタイルの外構工事を選択した場合の期間は、長くても5週間ほどと考えておきましょう。
2-3.セミクローズスタイル
セミクローズスタイルは、オープンスタイルとクローズスタイルの良いとこどりをした方法です。
防犯性も考慮しつつ、機能性も重視できるため人気のスタイルと言えます。
セミクローズスタイルの外構工事を選択した場合の期間は、3週間ほどと考えておきましょう。
3.外構工事の構造物の期間について
外構工事とひとくちに言っても、いくつかの構造物があります。
もちろん構造物によって工事期間は異なりますため、事前に知っておきましょう。
3-1.フェンス
住まいの境界線を作ってくれる外構がフェンスです。
フェンスにもさまざまなデザインがあるため、人気の外構です。
製品や施工場所によって異なりますが、簡単な工事であれば2日ほどの期間で完成します。
ただし、基礎工事が必要になるレベルの工事の場合は、さらに工期が伸びると考えておいてください。
3-2.駐車場
お住まいに駐車場があれば、車の乗り降りが簡単になるためぜひとも設置しておきたいものです。
駐車場にもいくつかの種類がありますが、そのなかでも人気なのがコンクリートです。
コンクリートの場合は、しっかり硬化するまで車を駐車できないため要注意です。
コンクリートの工事期間は完成後も含めて、2週間程度見ておくといいでしょう。
3-3.ブロック塀
ブロック塀は、敷地の境界線を作ってくれる重要な外構と言えます。
ブロック塀も広さによって異なりますが、工事期間は5日程度かかると思っておきましょう。
3-4.植栽
植栽とは、人為的に植物を植えて育てることを指します。
植栽は外構のあらゆるところで採用できますし、自由度が高いというメリットがあります。
たとえば、庭はもちろん玄関、門、塀などに植栽を施すことで見た目にも優れ、ときにはプライバシーも守れます。
植栽の工事期間は、3日程度かかりますが、場所や度合いによって変わります。
3-5.門柱
門柱とはその名の通り、門の柱のことを指します。
たとえば、玄関のポストや表札、インターホンなどが設置されている独立した構造物が該当します。
既製品の門柱であれば、外構工事の期間は1日程度ですみますが、それ以外のオリジナルになってきますと1週間以上は考えておくべきと言えます。
その工事期間もあくまで目安のため、実際の工期については業者に確認することをおすすめします。
4.外構工事は打ち合わせの期間をしっかり考慮するべき
外構工事の期間は、決して施工中だけではありません。
なぜなら、業者に問い合わせをしてから打ち合わせもあるからです。
場合によっては、お住まいのこだわりが強く打ち合わせが長引くこともあります。
ですから、外構工事の施工だけの期間だけではなく、それまでの期間も考慮して業者に相談するべきと言えます。
5.外構の工期が遅れる?その理由とは
外構工事をする場合、何らかの事情により工期が遅れる場合があります。
工期が遅れるケースを知っておけば、遅延を想定したスケジュールをたてることができます。
5-1.天候不良
外構工事でどうしようもできないものが、天候不良によるものです。
当然、施工内容によっては雨が降れば進めませんし、1日お休みせざるをえなくなってしまいます。
結果、そのぶんの工期が遅れてしまうというわけです。
とくに台風の時期や梅雨時になると、雨風の日が多くなるため、それだけ工事の期間が伸びてしまう可能性があります。
5-2.資材の遅れ
どうしても打ち合わせの期間が伸びてしまうと、それだけ資材の準備が遅れるということです。
場合によっては特殊な材料を受注しなければならないため、数カ月の時間を要してしまうことも考えられます。
5-3.近隣トラブル
工事をする場合、大きな音を発することが多々あります。
もちろん、工事内容によっては長い時間を要してしまうため、近隣からすればストレスでしかありません。
工事前にしっかり近隣との関係性が作れていればいいですが、そうではない場合は大きなトラブルのもとになってしまいます。
また、騒音だけではなく衛生面やマナー、業者の車を停める場所など問題は多岐にわたります。
6.外構工事は期間に余裕をもって行動しよう
外構工事の期間は、決して施工だけに時間がかかるわけではありません。
問い合わせから打ち合わせまでの時間はもちろん、資材の準備などを考慮しておけば、余裕をもった依頼ができるのではないでしょうか。
心に余裕が生まれれば、外構のことをしっかり考えられますので、大きなメリットとなります。
7.外構工事でトラブルにならないためにはやめに終わらせるべき
外構にこだわりがあるのは当然のことですが、それはあくまで自分や家族だけの話です。
正直なところ、いくら素敵な外構になったとしても隣人は関係ないということです。
外構工事によっては日中、大きな音がなりますし、細かいゴミが隣人の家に流れてくるかもしれません。
その状況が、何カ月も続いたのであれば確実にトラブルとなり、住みづらくなってしまいます。
ですから、業者と打ち合わせをする際に、しっかり話し合うようにするべきです。
8.まとめ
外構工事は、どうしても長い期間を要してしまうため、最初のスケジュールを考えることは非常に大切です。
もちろん、その日によって終わるものもあれば、1カ月かかる外構工事もあります。
理想の外構にするのは当然ですが、それ以外にも近隣のことをしっかり考え、できるだけ迷惑にならないような方法で外構工事を行ってください。
筆者:外構職人歴20年・石川公宣