外構工事は、その名の通り「工事」であるため、風で砂・セメントの粉が舞い上がる「粉塵問題」や、隣近所への「騒音問題」などがあります。
工事をする際、一番気をつけなければいけないのは近隣トラブルです。
トラブルを防ぐためには事前に挨拶まわりをして、「工事が始まること」を告げておく必要があります。
これは、大人として最低限のマナーなので必ず実行してください。
工事を行うことを告げずに朝から大きな騒音をたて、ホコリが舞い上がってきたら誰でもいい気分はしないものです。
実際に工事を行っていても「隣近所からの苦情」は常にあります。
直接怒鳴り込んでくる人もいれば、会社に電話をかけて苦情を入れる人も存在します。
苦情の内容で多いものは、以下のようなものがあります。
・工事の音がうるさくて眠れない(工場などの夜勤明けの方)
・ホコリが舞い上がってきて洗濯物を干せない
・工事の車が邪魔で道が通れない
近隣トラブルを避けるためには、「ご近所への挨拶の重要性」が分かります。
何も聞かされずにいきなり工事を行うのは、常識として「絶対にしてはいけない」ということを覚えておいてください。
前触れもなしに工事が始まってしまうと、ほぼ100%トラブルが発生します。
工事着工前にひと言でも挨拶があれば、近隣住民の印象も工事中の気持ちも大きく変わってきます。
工事着工前の挨拶の有無で、ご近所の心理状態に大きな差が生じるのです。
ここで、近隣トラブルを事前に防ぐための2つのメソッドを紹介します。
①工事が始まる前に挨拶をすることでトラブルを事前に防ぐ
挨拶については、先に述べた通りです。
外構工事前に挨拶する範囲は工事内容や規模によって異なります。
ホコリが立ちやすい土質のお宅では、風に乗ってかなり広い範囲まで届きます。
また、たとえ音やホコリがたたないとしても車や人の出入りなどが頻繁にあるので、ご近所に落ち着かない思いをさせてしまうことがあります。
外構工事の規模の大小に関係無く、ひと声かることを心がけておきましょう。
外構工事を行う際、最低限挨拶が必要な範囲は、「向こう3軒両隣 + 裏の家3軒」といわれています。
また、少し遠くても、工事資材の搬入や工事車両の出入りで迷惑をかける可能性がある家にも、挨拶をしておくことが手堅いです。
トラブルの発生を極限まで抑えるために、念には念を入れましょう。
基本的には、工事を依頼した業者があいさつ回りに行くのが常識ですが、やはり第三者が挨拶に行くより、直接本人が挨拶周りをした方がトラブルを防ぐ確率は大きいです。
挨拶へ行く際、手土産を持っていくと効果的です。
工事を依頼した業者も挨拶へまわりますが、必ず自分でもまわりましょう。
お勧めの挨拶方法は、業者より先に挨拶を行い、「後から業者が再度伺いますので、疑問点やご要望などありましたら気兼ねなく申し上げて下さい」とひとこと残しておくことができれば最高です。
なぜなら、毎日のように顔を合わせるご近所さんにはなかなか言い難いことでも業者相手だと気になることや不満を気兼ねなくいうことができるからです。
事前の挨拶は業者さんとの上手な連係プレーが大切です。
必ず自分も挨拶にまわりましょう。
②挨拶をするときに工事終了の予定日を伝える
挨拶をする際、相手の準備の都合もありますので、どんなに遅くても工事が始まる1週間前までに済ませておきましょう。
都合が合わなくて会えない場合は、手紙を入れて工事が始まることをお知らせしておきましょう。
そこで、必ず伝えておきたいのが、「工事開始日」と「工事終了予定日」です。
いつ終わるか分からない工事は不安やイライラを増長させてしまいますまた、外構工事の内容が決まれば、工事計画や段取りなどを項目ごとに分けて、その期間や日数を示した表が発行されます。それを「工程表」と呼びます。
工程表を基、「工事を行う時間帯」や「工事の休みの日」、「大きな音がする日」や「ホコリが立つ日」などが分かれば、事前に工事車両を停める位置の確認などもしておくと良いでしょう。
これを把握しておけば、「○月○日の△時からはコンクリートの打設があるため、工事車両が頻繁に出入りします」と伝えたり、「○月○日の△時から?時までは、外構工事で使用する資材搬入のため通行止めになります」と伝えたりすることができます。
これからもずっと長く住む家だからこそ、ご近所付き合いは大切にしたいものです。
「住んでいる方が近所の方にひと声掛ける」ことが外構工事成功への第一歩です。