外構工事(エクステリア工事)を行う前に、「実際に庭づくりを行った方の意見を聞きたい」という方はたくさんいます。理想としていたエクステリアを使用して、初めて分かる「便利さ」や「不便なこと」、あるいは「困ったこと」など、利用者の生の声を聴きたいからです。
エクステリア工事を行う前は、理想ばかりが専攻してしまうため、実用性を兼ねた外構プランを立てることのできる人は少数です。そのため、エクステリアを実際に使い始めて後悔したり、ストレスの原因になったりするといったことが出てきます。
ただ、手抜き工事や悪質な契約を行っていない限り、外構専門業者を攻めることはできません。あなたの要望で完成した外構は、あなた自身で責任を持ち、一生付き合っていかなければいけないものになります。
このようなリスクを避けるためには、10年後も快適に過ごすことができる庭づくりを目指す必要があります。
そこで、このページでは「理想ばかりを追求した結果、出来上がったエクステリアに対しての困りごと」をランキング形式にして、ベスト5をまとめました。また、解決法も併せて解説しているので、たくさんの人が悩んでいることに対して、あらかじめ対処することができます。
第五位:駐輪場を配置していない
機能性を追求したエクステリアを意識して工事を行ったとしても、全てに気を配るのは難しいです。
例えば、駐車場や歩くスペースを十分に確保して安心していると、「子供たちの自転車置き場が足りない」ということに後から気付くのはよくあることです。
その結果、駐車場やアプローチ(敷地の入り口から玄関までの路)を駐輪場として利用しなければいけなくなるため、きれいに整えられた外構の見栄えが台無しになってしまいます。
今現在は駐輪場が必要でないとしても、未来を見据えて配置計画だけでも立てておきましょう。
子供が出来たり、自転車に乗る機会があったりすることを予想できるのであれば、あらかじめ駐輪場のスペースを用意しておくことをお勧めします。
第四位:門まわり・アプローチの使い勝手に不満がある
エクステリア工事を行いたい方と話をしていると、門まわりとアプローチ(敷地の入り口から玄関までの路)について、あまり重要視していないことに気付きます。
そのため、出来上がってから「もっとオシャレにしたかった」という意見や「おしゃれだけど使い勝手が悪く、水はけが遅くて滑りやすい」という内容で困っている声をよく耳にします。
門まわりやアプローチは、建物の正面に位置する場所です。「住まいの顔」ともいえる場所を、質素なものにしたり使いづらくしたりしてしまうと、訪れた方に悪い印象を与えてしまいます。
門まわりやアプローチの構成で失敗しないためには、デザインはもちろんのこと、素材や機能性、あるいは安全性にも配慮してプランを立てるようにしてください。
第三位:目隠しや境界が不十分
隣近所との敷地の境界や道路からの目隠しをきちんと行わないと、プライバシーを守ることができません。これは、実際に工事を行った後でないと気付かない方は多いです。目隠しには塀やフェンスを設けなければいけないため、高額な工事費用がかかります。
多くの方は「低価格でエクステリア工事を行いたい」と考えているので、目隠しを設ける工事を諦める人はたくさんいます。
しかし、「一生この家で暮らしていく」という考えがあれば、多少の金額がかかったとしても、目隠しは必ず必要になります。
例えば、リビングでお昼寝をしようとしても、外からの視線が気になって寝れないのでは、ストレスが溜まってしまいます。また、洗濯物を干す場所に目隠しが無いと、下着や布団など、気兼ねなく干すことができません。
ただ、目隠しを設けたくても、予算の都合で造ることのできない方がいるのは事実です。
その場合、低価格で施工できる植栽を利用することをお勧めします。植物はあなた自身で植えることもできるので、工事にかかる費用を削減できるからです。高額な工事費用を少しずつ抑えていくことで、結果的に数十万円単位で節約できることは珍しくありません。少し頭と体を使うことで、簡単な工事は誰にでもできます。
ただし、目隠しを設置するときは高さと通気性、採光(さいこう:外部から光を取り入れること)を妨げないように注意しましょう。
第二位:草むしりが大変
裏庭や花壇雑草、あるいは芝生の隙間から生えてくる雑草に悩まされている方は多いです。雑草は強く、どこにでも生えてくるため、一年を通して手入れを行う必要があります。
そのため、全てを緑地にするのではなく、適度な舗装部分(固まる土で雑草と水はけを確保するなど)も設けるようにしましょう。また砂利の下に防草シート(草が生えてこないように被せるシート)を敷くようにしましょう。
そうすることで、いつまでも施工直後の美しい外観をメンテナンスフリーで保てます。
第一位:駐車場のレイアウトが悪い
デザイン性にこだわったばかりに、「毎日乗り降りする車が出し入れしにくい」と嘆いている方はたくさんいます。また、玄関までの距離があると、雨が降るたび濡れ、ストレスの原因になります。
さらに、使用した素材で困っている方も多いです。例えば、雨が降って水たまりになったり、滑りやすくなったりする素材は最悪です。車や靴が汚れたり、転んで怪我をしたりしてしまう可能性があるからです。
特に、ご年配の方や小さなお子さんがいるご家庭の場合、素材には十分注意してください。将来のライフスタイルまで考えてエクステリアのプランニングを行い、暮らしやすさに配慮したレイアウトや素材を選ぶようにしましょう。
このページで述べてきたように、外構のことで困っている方はたくさんいます。これらの内容を反面教師として、あなたはエクステリア工事で失敗しないように、10年後、20年後も快適に使用できる庭づくりを目指してください。