外構工事(エクステリア工事)を行う前に、使用できる予算を明確にしておく必要があります。
なぜなら、値段しだいで工事内容のグレードが変化するからです。
金額が安くなれば安くなるほど、材料の質が悪くなるのはもちろんのこと、手間暇のかかる手の込んだ工事を行うことができなくなります。
外構工事にかかる費用の中で、実は「人件費」が一番高額だからです。
例えば、ブロックを並べるだけのシンプルな工事は比較的に安価で施工できます。一方、さらにそのブロックに手を加えて色を塗ったりタイルを貼ったりすると、材料代や人件費がかさみます。
逆に考えれば、低価格な材料を使用した上で、職人さんの手間暇がかからないあっさりした外構にすれば、「工事費用を大幅に削減できる」ということです。
ただし、大半の方は外構工事を一生に一度しか行う機会がありません。そのため、「どうせならこだわりのある外観にしたい」と考えるはずです。
テラスやデッキ、あるいは駐車場に至るまでをあなたの思い描く理想の形にできるのが外構工事です。細部にまでこだわり抜くことで、他にはない個性豊かな空間を演出できます。しかし、工事内容をあれもこれもと盛り込みすぎると、必ず予算をオーバーしてしまいます。
そこで、「行いたい工事内容に優先順位を付けておく」ことをお勧めします。優先順位をつけることで、見積りの予算を超過した際、我慢すべき項目が一目瞭然になります。今すぐに必要としない箇所の工事を我慢することで、予算に余裕が生まれます。
工事内容に優先順位を付ける
前述の通り、外構工事の費用を抑えるためには、我慢すべき項目を明確にする必要があります。「これだけは絶対に妥協できない」という工事内容さえ決まっていれば、それ以外の必要ではない工事を諦めることができます。
外構工事で施工したい箇所の優先順位を決めておくことで、お金をかけるべき場所へ惜しみなく投資できます。
例えば、テラスやデッキといったプライベートガーデンを中心に外構工事のプランニングを行うとします。
このとき、庭を中心とした工事を行うとはいっても、「建物の顔」とも言える敷地の入り口の外構を適当なものにしてしまうと、見るに堪えない外観になりかねません。
特に、駐車場やアプローチ(敷地の入り口から玄関までの路)の工事を行う場合、風格のある外観にするためには高額な予算が必要になるパターンが多くみられます。大半の方がコンクリートやブロックなどの手間暇がかかる工事を行おうとするからです。
これらを土のままにしておくと、雨が降ったときに車や靴が泥だらけになるのはもちろんのこと、敷地外の道路まで汚してしまいます。
ただ、先に述べた通り、コンクリートは材料代が高額な上に手間暇がかかるため、必然的に工事の金額は高額になります。ここで大きくな算を投入してしまうと、本来の目的であるデッキやテラスといったプライベート空間にまわすお金が無くなってしまいます。
このようなことを避けるために、どうしても予算が足りない方には、駐車場やアプローチに使用するコンクリート工事を諦めてもらうケースがあります。明らかに大きな予算を必要とする工事を我慢して、費用を他へ回すことが目的です。
我慢すべき場所は我慢する
先の例であれば、、コンクリートやブロックの代わりに砂利敷き(一面に砂利を敷くこと)や芝生を貼り合わせるなど、安価な工事を採用することをお勧めします。すると、工事の規模にもよりますが、数十万円単位で工事費用の削減を実現できます。
そうした浮いたお金を、他の設備へ回すことができるため、費用を安く抑えれます。ただし、金銭面の余裕ができた際は駐車場などをコンクリートやブロックに変更することも確認しておきましょう。
このように、優先順位を明確化しておくことで、妥協すべき場所とこだわりを持つ場所がはっきりします。また、安い金額の中でも見栄えのある工事を行うため、個性豊かな外観を保ち続けることも可能です。
外構工事のプランニングを行う際は、見栄えはもちろんのこと、「機能的かつ実用的な外構」を目指してください。我慢することで、工事終了後に後悔する可能性を限りなくゼロにできるでしょう。